第363話 いや、俺の勝利かな? (3)

 俺も直人、山下、大島……。


 その他の奴等も。


 友達の輪! ハートマークで!


 少し遅い春が! 青春と言う奴が訪れ、幸せ一杯と言う奴でね。


 まあ、今年は牧田連合軍の一員だから、素知らぬ振り。


 口笛を吹きつつ。


(牧田! もっと言うてやれぇ! 人の女のオッパイやお尻、素足ばかりを、自身の顔を緩め、鼻の下を伸ばして見るな! と、言ってやれ!)と思っているから。


 みなは、素知らぬ振りを決め込んでいると。


「それにお前等、そんなに悲しい顔をするなぁ~!」と。


 何故か、いつもは一言も、二言も多く、他人……。


 そう、自分以外の男達を見下す、このスケコマシ大明神こと……。


 我が校の男子達の最大の敵──!


 四天王の一角のあいつが例年とは違う、賢者仕様……。


 まさに神や仏のように神々しく、高らかな声音で、迷える童貞達に悟るように告げると。


 今まで俯いていた我が校の一年、二年、三年の自分の年齢、彼女いない歴の者達……。


 そう、この学園の大半の男子達へと。


「もう既に、他の男の物を咥○ているような女達には目もくれるな、お前達……」と。


 牧田が諭すように男子生徒達へと告げると。


「で、でも……」


「牧田、それでも……」と。


 一、二、三年の男子達は、大変に悲しそうな顔であいつ……。


 牧田のことを、みなは、拝むように見詰める。


 そんな迷える童貞! 女日照りの奴へと!


 牧田は今度はね、優しく微笑みかけながら。


「お前達、今年の二高の体育祭はなぁ! 例年とは違い、他校の生徒達……。それも広島六校のJK少女達だけではないのだぞ! 今年はなぁ! 山田や山下、大島……。他校の私学の男子生徒達の力も借りられて! 以前から付属のような黒の詰襟や鴎星のブレザー、学習の紺の詰襟できそこないや、城南の黒のチャック式よりも。家の紺の詰襟学ランがカッコ良い! 二高の男子達と友達以上になりたいと思っていた! 聖女や女子学の麗しい乙女達へと。うちの体育祭のパンフレットをコピーして配ってもらうように。俺達が頼んで手渡したから。その他の商業科の高校や私学の、ちょっとやんちゃなJK少女達にもだ。だから今年の我が校の体育祭は広島市内JK女子達のお祭りの場! お祭り騒ぎだ!」と。



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