第362話 いや、俺の勝利かな? (2)

「おぉ、おおおっ! 皆~! 見てみろ~! 大田の牛のような爆乳が見られないのならば。今度は井上のカモシカの足だ!」


「あの、すらりと伸びた! モデルのような生足が走るのを見られるぞ! 皆~!」


「そうだぁっ!」


「そうだった……」


「俺達には、井上のカモシカのように素晴らしい足がぁ~!」


「カミカミ、したい!」


「し〇ぶりつきたい、足がついている事を忘れていたよ~!」


「そうだったね~。先輩達~!」と。


 超がつくほど、くだらない言葉を告げたのは誰だ?


 誰なんだぁ!


 こんなくだらないことを申す輩は! と。


 俺がまた怪訝な顔!


 そう、蘭の、たよたよした爆〇も俺だけの物だけれど。


 翔子の、あの、モデル並みにスラリと伸びた綺麗な足……。


 そう、大変に手入れの行き届いた生足も俺だけの物なのに。


 この飢えたハイエナ共! 童貞共は!


 また俺の所有物を由美、蘭に続いて──!


 自身の鼻下を伸ばしつつ。


『ハァ、ハァ』と、いやらしく。


 息荒く。


 ガン見するものだから!


(こいつら、ゆるさん! 俺が成敗だ!)と。


 俺が自身の心の中で固く決意をすれば。


「お前等~。本当に懲りないなぁ~」と。


 牧田が呆れた声音で童貞諸君へと嘲笑いながら。


「他人が食い散らかしたような女達を見て、お前達は楽しいかぁ~?」


 流石に俺もと、言うか?


 基本俺は、他人にはよい顔をして、心の中で思うタイプだけれど。


 牧田の奴は、以前から思うのだけれど。


 あいつは、一年坊の頃から先輩達であろうとも、はっきり! ずっきり! と。


 オブラードを巻かずに告げる。


 だから去年までは、俺や山下、大島、直人達他、数人が童貞君達の盾となり。


『牧田! 煩い! 黙れ!』


『お前はしゃべるな!』


『直ちにこの場を去れ!』


『牧田は家に帰れ~』と。


 この後は牧田帰れ~! 帰れ~! コールの合唱をみんなで言い返しながら。


 牧田の奴に怒声を吐いていたのだが。


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