第350話 来年の春には県外へと(4)
「うん!」と翔子は頷き。
「そう、そう、それそれ。牧田、良く分かるじゃ、ん」
翔子が微笑みつつ、感心したように言葉を返せば。
「ま、まあなぁ。あっ、ははは」と。
牧田は翔子に褒められ、少し照れ恥ずかしそうに言葉を返せば。
「俺、自分の彼女や元カノに対してそんな感じだから」、
「あっ、ははは」と。
牧田は高笑いをしつつ、翔子へと言葉を返した。
「牧田?」
「……ん? 何だ、山田?」
「お前ってさ、今カノや元カノが。自分と別れて、また戻りたいと電話やL〇NEがかかればあっさり、寄りを戻しているのか?」
俺が、少し不思議になり、牧田へと尋ねると。
「俺は山田とは違って頑固じゃないから、直ぐに帰って来いと言っているぞ」
「そうなんだ?」
「うん」と頷く牧田に対して俺は。
「牧田は、頭にきたりしないのか?」と尋ねると。
「いや、俺だってヘラヘラしているけれど。結構頭にくる事もあるし。以前は、別れた女が帰りたいと言っても『いや、駄目だ!』、『お前のようなビッチは、もういらねぇ、帰ってくるな!』と言っていた若い頃もあるよ」と。
牧田が呟くと。
志乃と沙紀の二人は、慌てて下を向き始めるから。
俺は(あら!)と思ったのだけれど。
沙紀の方は俺の向かいに座っているから。
俺はさり気なく、アイツの手を握り、無言で気にするな! もう俺は気にしていないと告げ。
志乃は俺の横に座っているから。
せっかく、あいつが、手間暇かけてセットした髪だろうが。
志乃の頭を撫でて、気にするなと告げた。
すると志乃は慌てて俺にしな垂れかかり。
成人した女性ではなく。
JKの少女と、言うか?
こいつが中坊の頃のように甘えてきた。
だから更に志乃の頭を優しく撫で、労っていると。
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