第337話 御姉様は、こう言うのに憧れあるみたい? (6)
あいつ、志乃は、みんなが気を遣ってくれて、俺の真横に座っているから。
「うち~」と志乃は甘え声音で言葉を漏らせば。
そのまま俺へとしな垂れかかり、ピトだよ。
ピト! と、自身の頭を俺の肩へと数年振りに乗せ。
「……和也と青春ごっこをしようにも。和也は着信拒否をしっぱなしじゃけぇ、電話にも出てもくれんから。うちは本当に寂しかったし。辛かったの、和也……」と。
志乃は俺に嘆き、不満を漏らせば。
そのまま、俺の頬へとお約束のように。
頬へと「チュ!」をしてきた。
「志乃、あのなぁ? おまえなぁ? ここはマックだぞ! だから場所をわきまえろ! 志乃……」と。
俺が不満、諫めたところで。
これもお約束……。
俺は志乃の柔らかい唇で、自身の口を塞がれ、舌まで挿入されたから。
「ふご、ふご」としか文句が言えず。
そのまま、志乃の思惑通りに事が運んでしまうし。
俺が余りギャギャ騒ぎながら、志乃のキスに対して抵抗していると。
「和也、煩い」
「(ズル、ルル)和君、少し静かにした方が良いよ。返って店内にいる人達が注目するから」と。
加奈に煩いと諫められ、由美にもシェイクを啜りながら不満を呟かれると。
「うん」
「確かに」
「それは言えている」と。
翔子、牧田、幸も頷き、納得するから。
「和也って、本当に子供みたいに、直ぐに騒ぐよね」と。
沙紀もケラケラ笑いながら告げるから。
「うん、うん。それは言えている……。もう少し静かに騒げば好いのにと。うちも思うよ」と。
蘭がアイスコーヒーを飲みつつ、苦笑いを浮かべるから。
俺は、みんなに「ごめん!」と謝罪……。
「大人しくキスをします」と告げ。
それから少し、志乃とのキスを数年振りに堪能をした。
◇◇◇
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