第334話 御姉様は、こう言うのに憧れあるみたい? (3)
でも当の本人である志乃は。
沙紀の言葉を聞いても。
「うぅん。うちは沙紀ちゃんと違うし。出戻りじゃないけぇ。和也に浮気をされ続けちょぉっただけじゃけぇ」と。
訳解らないことを言い出すから。
「志乃、お前なぁ~」と。
俺は呆れ声音呟くのだが。
もう、不満を言い返すのも面倒だから放置をすれば。
「もう、和也は、赤ちゃんのようにほんまに直ぐに拗ねるんじゃけぇ」と。
バカがまた俺のことを子供扱い、じゃなく。
バブバフ赤ちゃん扱いするからマジで、こいつウザイ! 面倒! と、思っていると。
「沙紀ちゃんが和也と一度別れる前は、今のような感じじゃ、なかったん?」
志乃は今度は、俺を相手にする訳ではなく。
沙紀へと尋ねる。
「えっ! ああ、そうですね……。お互い固い感じで……。肩を組んで歩いたことも、手を繋いだこともなくて、いつも15センチ以上の距離を開けて歩いていました」
「そうなんだ?」
「はい」と沙紀は頷くと。
「私も以前はツンツンしていたし。和也に話しかけても『うん』とか、『うぅん』と頷くだけで。彼女の私よりも、蘭や翔子や幸の方が和也と仲がいいと言うか……。和也の彼女みたいな感じで……」と。
沙紀が俺との過去のことを志乃に説明をすれば。
「寂しかったんだ?」
「えっ!」と沙紀は驚嘆を漏らし、俺の方を見て、チラリと見れば。
「はい」と頷けば。
「そんな風に見えていたんだ」と。
蘭が呟くと。
「うちもちょっと驚き」
「私も驚いちゃった」と。
蘭に続いて翔子と幸が驚きながら告げると。
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