第333話 御姉様は、こう言うのに憧れあるみたい? (2)

「あの~、志乃さん?」と。


 沙紀が志乃へと声をかけるから。


「どうしたの? えぇ~と、沙紀ちゃんだっけぇ?」


 志乃が俺の口の周りをフキフキする行為を辞め、少し考える人になり、沙紀へと言葉を返せば。


「和也って昔から、志乃さんに対して、こんな感じなのですか?」


 沙紀は志乃へと首を傾げつつ尋ねる。


「う~ん、そうねぇ~?」


 志乃の奴は、沙紀の問いかけに対して、自身のシャープな顎へと指を当てつつ、再度考える人……。


 そして少し間が開けば。


「うん、和也と付き合って、深い仲になれば直ぐにこんな感じかな?」、


「沙紀ちゃんと話す時は違うのかな? って、先程二人の会話みたけど。うちと変わらないと思うけれど? 沙紀ちゃん違うの?」


 志乃は沙紀の奴が出戻りだと知らないから、アイツが一番聞かれて困ることを尋ねるから。


「えっ、えっと、えぇと。えっと、ですね」と。


 沙紀が自身の目を泳がせながら言葉……。


 志乃に対して返す言葉を考え始めるから。


 志乃が首を傾げ。


「沙紀ちゃん、どうしたの?」


 と、尋ね始めると。


「わっ、はははっ」


 牧田が今日で何度目になるかわからない、高笑いを始めですから。


「ん? どうしたの、君? 急に笑いだして?」


 志乃が困惑しながら牧田に尋ねると。


「いや、姉さん、何でもないです。あっ、ははは」と笑えば。


「もう、牧田君は、笑わんといてぇ」


 沙紀が自身の頬を膨らませ、牧田に不満を漏らせば。


「新宮寺、悪い。悪い。すまん」と。


 牧田は、自身の笑い涙を拭きつつ、沙紀へと謝罪……。


 そんな牧田の様子を沙紀の奴は、不満のある顔で見詰め。


『イィ、ダァ~!』と、変顔? をすれば。


 志乃に視線を変え。


「志乃さん、実は私も。志乃さんと一緒で出戻りなんです」と。


 沙紀は、志乃に大変に申し訳ないと言った感じで告げる。


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