第322話 彼女達は不満? (2)

「俺は大丈夫だって……。あいつ自身が気に入らなければ。自分から姿を消すから大丈夫だから」と。


 俺は先ほどと同じ言葉をみんなに告げると。


「はぁ~」と大きな嘆息を漏らすし。


「あいつ、それにしても遅いな」と不満を漏らして、この場の嫌なムードを変えようと試みれば。


「近くに駐車場が無かったんじゃねぇ?」と。


 牧田もこの場の雰囲気を変えてくれようと試みてくれるから。


 俺はこいつ案外いい奴だなと思いつつ。


「そ、そうだな。あっ、ははは」と笑い誤魔化すのだが。


 当の本人である志乃はと言うと?


 この場にあいつのブルメタ、黒のツートンカラーのスカイラインの丸め四灯ジャパンが停車していない通りでね。


 志乃奴は、これ以上違法駐車をしていれば、お巡りさんに叱られて、違反切符を切られてしまうからと。


 慌てて近くのコインパーキングへとシャコタンジャパンを移動──停車させにいった。


 それ以降戻ってこないから。


 この場の雰囲気が悪くなるから。


 超がつくほど不貞腐れている蘭のお尻を、俺はさり気なくタッチ! 触れると!


「もう、和也~! 勝手にうちのお尻! 触らんといてぇやぁ~!」と。


 マジで蘭が憤怒! 罵声を吐くから!


「ご、ごめん!」と。


 俺は後方へと怯みつつ、蘭へと謝罪をすれば。


「山田、女房に怒られたな!」と。


 牧田の奴が、俺の蘭への御機嫌窺いを悟り。


 蘭の機嫌がよくなる言葉を告げてくれた。


 ジロリ!


 でも蘭の不機嫌極まりない様子は治らない、完治しないから。


 蘭は牧田の奴を鋭く睨むから。


「もう、怒るなって、蘭は……」と。



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