第301話 今日もみんなで仲良く (4)

 鮒のツレがケラケラ笑いながら、自分達の後輩達を諫めると。


「はぁ~い。ヒロ君弱い者虐めはしませんと。


 地元の下のもん。


 後輩達が調子よく、嘲笑うから歯痒いなと三人が思っていると。


「お前等何処の高校へと行きょぉるんなら?」と。


 鮒が尋ねてきたらしいから。


「俺は瀬戸ポン」と。


 文太が説明をしたらしい。


 でッ、文太は鮒達に説明をすると。


「鮒ちゃん、俺の高校のツレが。鮒ちゃん達の事を知ちょぉるって言ちょぉったよ」と。


 にへらと笑いながら告げたらしい。


「……ん? 瀬戸ポンの知り合い? Y西高校じゃ、ないんかぁ?」


「うぅん、違う。違うけぇ」


 鮒の問いかけに対して、文太が首を振れば。


「俺等の事を知っちょぉる。お前の高校の奴って、地元どこやぁ? 中学校は何処やぁ?」


 鮒が首を傾げつつ尋ねてくるから。


「○○で二中だったと思う?」


 文太が鮒へと説明をすれば。


「二中ったら和也とか聡、浩二に祐二達が居る所よ、のぅ?」


 鮒が自身のツレに尋ねると。


「そう、そう」と声が返る。


「鮒ちゃん等、聡が俺と同じ瀬戸ポンじゃけぇ」と。


 文太が苦笑いを浮かべつつ、鮒達へと説明をすれば。


「えっ! お前、聡のツレか?」


「うん」と文太は頷くと。


「鮒ちゃん達が言ぅちょぉる和也って山田の事じゃろぅ?」


「うん」


「そう、そう」


「お前等和也の事をしちょぉるんか?」


 鮒が尋ねたから。


 三人仲良く「うん」と頷けば。


「俺等のツレが二高におるけぇ。山田と仲がえぇ、けぇ。この間も宮島で山田の彼女達と一緒に遊んだけぇ」


 文太が笑いながら鮒に説明をすれば。


「和也、えぇ、女連れとろぅ?」


「……ん? ああ、そうじゃねぇ、綺麗な娘ツレちょぉったけぇ。俺等もビックリした……。なぁ、お前等?」


「うん」


「マジで驚いた。あっ、ははは」と笑えば。


「和也~、あいつ、昔からだよなぁ~、えぇ、女しか付き合わんし」


「そう、そう」と。


 俺に対して悪態をつけば。


「俺等と同級の隅田がおるじゃろぅがぁ?」



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