第283話 俺って陶晴賢公? (13)

 まあ、手加減しながらだけれど。


 するとさ、そいつ!


 俺の石を当てられたところを押さえつつ。


「うぅ、ううう……。痛い。痛いよ……」と。


 何とも言えない顔をしつつ、呻りながら、クネクネと踊り始めるから。


「お前、バカ?」かと。


 俺はケラケラと苦笑を浮かべつつ。


 そしつの尻へと回し蹴りを入れると。


「お前等、何処のもんじゃぁ? 早ぅ、言ぇ、やぁッ! こらぁ~!」」


 俺は呻りつつ、威嚇をしながら三人へと尋ねる。


「山田、俺等K中じゃけぇ……」


 お猿さんの反省のようにドナドナと、こちらへと向かってくる牧田の奴が。


 自分達は、K中出身だと告げてきた。


「えっ! うそ?」


 俺は驚嘆を漏らし。


「お前等、家の学園の隣か?」と尋ねる。


「ああ、そうでぇ。俺等は隣の地区が地元じゃけ」


 牧田のツレが驚愕した俺に少し驚いた顔をしながら告げてきた。


「山田、俺等の地元に知り合いがおる、ん?」


 牧田がにへらと笑いつつ、尋ねてきたから。


 俺は自身の顔色を少し変え。


(俺は少し不味いな?)と思い。


(もしかしてやっちゃった?)とも思い。


(まあ、あいつらが文句を言ってきたら。すまん! すまん! と、笑って誤魔化すしかないか)と思えばね。


「お前等K中ならば? 鮒屋がいるだろうが? お前等あいつのツレか?」


 俺は牧田と、あいつのツレ達に尋ねた。


 すると牧田と、あいつのツレ達の顔色は見る見る青くなっていく。


「えっ! 嫌……。俺達は鮒やんのツレじゃないから……。なぁ、皆?」


「うん」


「ああ……」


 俺の問いかけを聴いた牧田のツレの一人が、自身の顔を引き攣らせながら、笑い誤魔化しつつ。


 俺に告げ、自身のツレにも同意を求めると。


 他の奴等も頷く。


「山田、お前もしかして、鮒やんと知り合いなんかぁ?」


 牧田の奴も更に自身の顔色を変えながら尋ねてきた。



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