第281話 俺って陶晴賢公? (11)
「わりゃぁ、あああッ! お前等ぁッ! ○○舐めとんのかぁッ! こりゃぁッ! ツレ連れてくるんならぁッ! 連れてこいやぁッ! わりゃぁッ、しばいちゃるけぇ、連れてこいやぁッ! あぁッ!」と。
俺は黄色と黒のバーで、自身の鼻や身体を悲痛な顔で、涙を流しつつ押さえる三人──。
牧田のツレの身体中をまた憤怒!
そう、中坊の頃のクソガキだった俺──。
カルシュウム不足で直ぐに切れていた頃の俺に戻り殴り回しつつ呻り、吠える。
「うわぁ、あああっ!」
「いてぇッ!」
「すいません……」
「俺等が悪かったけぇ、許してくれんさい。お願いじゃけぇ……」
「たのん、ます。すいません……」
「堪忍してぇやぁ、お願いじゃけぇ」
だから今度は、三人は仲良し、こよしで、自身の身体を庇いつつ。
切れて、鬼のようになっている俺に許して欲しいと嘆願をしてきた。
「はぁ~、お前等~。何~、調子のえぇ、ことを言ぅぉるんならぁ?」
俺は自分から喧嘩を売ってきて調子のいいことを嘆願してくるガキ等へと不満を吠えると。
またガン! だ。
先ほど沙紀や加奈、蘭、翔子、幸の目の前で、俺の腹部へとワン・パン! 入れてきた奴の顔の頬へと。
俺は握り拳のワン・パン! を入れると。
「おい、お前~、さっき? 女のおる前でぇ、儂の腹を殴りやがったよのぅ? 普通、ほんまに悪い奴等はぁ~。女連れには喧嘩も吹っ掛けんし。相手にせんけぇ~。自分が逆の立場になったら嫌じゃけぇ……。なのに、お前等、儂に喧嘩を売ってきたけぇ、雑魚じゃろぅがぁ? 一体何処のもんやぁ~、早ぅ、言えぇやぁ~?」
俺は呻りつつ、三人へと尋ねる。
それも大人しくなっている三人を一人ずつ丁寧に足蹴り、足踏みして威嚇! 威しながら尋ね。
「牧田ぁっ! お前ー! 何~? ツレ放置して逃げとんやぁッ! 早ぅ、牧田ー! お前もこっちこいやぁッ!」
俺にバーで殴られるは、拳を入れられるは、足蹴りをされ続けている三人を放置──。
俺から距離をとっている牧田に。
俺は早く、自分の許にこいと急かす。
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