第243話 高校三年生になれば、こんなにも怒ることがあるのかな? (15)
「あれ、新宮寺? 今日はお前のセフレはいないの、だなぁ~?」
牧田の奴はね、ケラケラといやらしく笑いながら。
自身の眉毛当たりに手を当て──。
誰もいない教室を覗き──見渡すジェスチャーをしつつ。
和也のことを私のセフレだと。
あいつは可笑しいことを言いつつ悪態をついてきた。
「はぁ~、何を言っているの、あんたぁ~? 和也は私のセフレじゃなし。彼氏だし。いい加減なことを言わないでよね」
私は自身へと悪態をついてきた牧田へと、目には目を歯には歯をではないが。
私もあいつのことを睨みつつ、呻るように罵声を吐きつつ悪態をついてやる。
でっ、突き終われば。
「牧田! あんたぁ! 私に意図的に暴力振るってきたのだから。このことは、私のクラスの先生にも告げるし。家の両親に報告してやるから。牧田、貴方のこれからの進路はどうなっても知らないからね」と。
私は自身の制服のポケットに入っているスマートフォンの画面をチラチラと。
牧田にできるだけ気がつかれないようにしながら。
以前和也に教えてもらった。
暴漢などの対象法の一つである。
音声録画機能のスイッチを入れつつ悪態をつけば。
「ああ、先公やお前の両親に言うなら言えばいいだろう?」
牧田の奴は、まだ身体を起こしきれていない私のことを見ろしながら。
侮るように嘲笑いつつ。
クラスの担任の先生や家の両親に報告するならばすればいいと告げてきた。
だから私は牧田に対してムツとしたから。
「家のパパ、昔地元でも有名なヤンキーじゃったんじゃけぇ。怖い人を沢山知っちょぉるんじゃけぇ。牧田! もしも私にこれ以上酷いことをしたら。あんたぁ! 後でどうなっても知らんけぇねぇ」
私も気が立っていたから。
今頃は余り使用しない広島弁を使用して。
私のことを相変わらずケラケラと嘲笑う牧田のことを呻り! 威嚇をしてやった。
「じゃけぇ、どうした言ぅんやぁ、新宮寺? お前家の親父さんっておっさんじゃろぅが。別にかんけぇ、ねぇし。怖くもねぇし。言ぅならば、言えばえぇ、じゃんかぁ?」
私が牧田に威しと威嚇をしても。
牧田の奴は聞く耳持たず、でね。
今度は私の目の前に座り込んで。
私の顔をジロジロと見詰めてきた。
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