第240話 高校三年生になれば、こんなにも怒ることがあるのかな? (12)

「う~ん」、


「う~ん」、


「う~ん、う~ん」と呻る俺だよ。


 先ほど沙紀の奴から俺へと、L○NEでメール連絡。


「(先生の言う通りで、進路指導の話しは本当に早く終わったよ。これならば和也達に待っていてもらえばよかった)」、


(泣きマーク)とセットでね。


 沙紀から連絡がきた。


 だから俺は沙紀へと直ぐにL○NEで返事を送る。


「(今から俺がUターンをして沙紀のことを迎えにいこうか?)」とね。


 でも沙紀の奴は俺へと。


「(和也、今日は塾でしょう?)」と。


「(まだ陽が高いから大丈夫。一人で帰るよ)」、


「(それと和也心配をしてくれてありがとう)」、


「(和也愛している~。チュ~)」と。


 キスマークの入ったL○NE メールを送ってきた。


 俺に自分は大丈夫だから、心配するなとね。


 でもさ、こう言った場面……。


 そうラブコメ、恋愛マンガやライトノベルのお約束ではないけれど。


 必ずと言ってよいほどヒロインって。


 まあ、アイツ! 沙紀の奴は!


 俺のヒロインではないけれど。


 牧田の件があるから、俺自身気になって仕方がない。


 と、言うか?


 先ほどから俺は沙紀の身に起こるかも知れない可能性がある。


 最悪のことばかりを考えてしまうから。


 沙紀は俺に迎えにくるなと告げてきたけれど。


 やっぱり学園、教室へと戻るべきか?


 それともこのまま俺は、塾にいくべきか? を。


 俺は呻り、思案をしていると。


「ん? 山田どうしたの? 先ほどから呻ってばかりだけれど。何か遭ったの?」


 俺が余りにも呻り声を漏らすから。


 俺の前を歩きつつ、幸や蘭、加奈と会話をしていた翔子の奴が。


 自身の足を止め、振り返り、俺に訊ねてきた。


 だから俺は、苦笑いを浮かべつつ。


「別に何でもないから、すまん」と。


 翔子に謝罪をした。


「いや、何もないことはないでしょう、山田?」


 翔子に続き、幸の奴が怪訝な表情で俺へと訊ねれば。



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