第239話 高校三年生になれば、こんなにも怒ることがあるのかな? (11)

「お前等なぁ~」


 俺が気だるげに蘭と翔子の二人へと。


 18禁まがいの話しをするな、やめろと。


 俺は二人へと遠回しに告げるのだけれど。


「えっ! 何? 何々? 私にも教えてよ~。二人だけ汚いから」


 今度は幸の奴まで興味本意に蘭に教えてくれと嘆願すれば。


「えぇと、ねぇ?」と言葉を漏らしつつ、加奈の奴もね。


「ハブシュ、ハブシュ」


 幸の耳元で呟くから。


「蘭も、加奈もいい加減にしろ。もう変な話しはやめろ」と。


 俺が荒々しく告げ、諫めるのだが。


「別に和也、いいじゃ、ん。別に他人に隠すことでもないし」


「そうそう、山田。蘭や山本さん。沙紀にしている事が他人にしられて恥ずかしいのならば、もうしなければいいじゃ、ん?」


 蘭の話しを聴き、翔子が俺に対してニヤニヤと笑いつつ告げると。


「そうそう、二人の言う通り」


 加奈の奴が俺にフン! と鼻息荒く。


 チイパイで胸を張り、空威張りをするから。


「わかった。じゃ、俺は今後はしない。だから加奈の身体に触れない」


 無表情でフン! フン! と空威張りしている加奈へと。


 俺はにへらと笑いつつ、加奈に対して男の性を剥き出しにはしないと告げる。


「えっ! それは嫌……」


 俺が加奈に対して今後、男の性を剥き出しにしないと告げると。


 加奈の奴はあっさりと白旗を振るから。


「山本さん、駄目じゃん。山田に対してそんな弱気だと……。ここはちゃんとビシッと! と。二度と触らせないし。してあげないよと言って。山田の舵を握らない」と。


 急に弱気になった加奈へと幸が一喝すれば。


「だって和也に甘えてもらわないと寂しいし。愛情を感じなくなるから嫌……」


 加奈が無表情から、大変に寂しそうな顔、声音で幸へと告げると。


「山本さんって山田からかなりの調教を受けているんだね?」


 翔子の奴が加奈に大変にくだらないことを訊ね。


 嘲笑うから。


『お前なぁ~」と不満を漏らそうとすれば。


「和也に調教されているのは私だけではなく、大田さんもだよ」


 加奈の奴がまた言わなくてもいいことを翔子や幸へと告げるから。


「えっ! そうなの?」


「蘭も山田の御人形さんなの?」


 翔子と幸が驚愕しながら蘭へと訊ねる。


「えっ! あっ、ははは」


 蘭は二人の問いかけに対して。


 これは困ったぞ! とでも言いたい顔で。


 笑い誤魔化し始めるから。


「なぁ、お前等、そろそろ下ネタ話は辞めないか?」


 俺はにへらと笑いつつ。


 みんなもうやめような? と。


 四人のJK少女達へと諫めるように呟けば。


「あれ、山田、スマホ鳴っているよ」と。


 幸が教えてくれたから。


「あっ! 本当だ。ありがとうな」と


 幸へとお礼を告げると。


 慌てて自身のポケットからスマートフォンだし。


 スマホの画面を見ると沙紀からのL○NEメールが。


 それも「(終わった)」と記載されているから。


「沙紀、担任の先生との進路の話しは、終わったみたい」と。


 俺はスマートフォン画面を見ながら。


 蘭と加奈、翔子、幸へと報告をする。



 ◇◇◇





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