第227話 元カノがこんなにも面倒な奴だとは思わなかった! (8)
アイツは「うん、言ったけれど」と素直に頷き。
「私が嬉しそうに言ったのは。和也が可愛いと褒めてくれないかな? と。私は思ったから。ワクワク、ドキドキと微笑んだだけだよ。まさか、和也がこんなにも怒るなんて。私は思いもしなかったよ」
沙紀の奴は今にも泣きそうな顔で、俺へと告げてくるけれど。
俺の沙紀への怒りよりも。
呆れ度?
と、言う奴かな?
もう、こいつにうんざりしたと言うか?
普通、自身が気も無い男に。
あの髪型似合うと思うから見てみたいと言われて。
本当にする馬鹿が何処の世界にいるんだよ、って。
ここにいるは、阿保な女が。
「はぁ~」と俺は、大きな嘆息を漏らし、終えれば。
「普通は怒るわ。当たり前だ。沙紀……。お前は男達のことをどう考え、思っているのか知らないけれど。普通男がなぁ、女の髪型を褒めると言うか? 君はこんな髪型が似合うと思うから、してみなよ。絶対に似合うし。俺は、そんな髪型の娘が好きなんだよ。キラリ~と、笑みを浮かべて。その娘が本当に変えてきたら。ああ、こいつ俺に気があるな。じゃ、いただきます、だな、と思うんだよ」と。
俺はプンプンとも言わずに。
にへらと笑いつつ、沙紀へと説明をすれば。
「そうなの、和也? 私知らなかったよ」、
『てへっ』と可愛く笑いやがるから。
コイツマジで俺に喧嘩を売っているのか? と俺は思い。
俺は沙紀に対して殺意を抱くと。
「ああ、だからだ……。牧田がいきなり、馴れ馴れしく。私の髪を触ってきたり。肩や腰に手を回してきて。自身の彼女のような振る舞いをしてきたのは。そのためなのね……」と。
沙紀の奴が独り言のようにボソボソと呟くから。
「はぁ~。何だぁ、お前~?」と。
俺が沙紀の呟き?
それとも沙紀の奴が、自分のことを無視して、放置する俺に対しての当てつけなのか?
俺自身もよくわからないけれど。
今の沙紀の言葉を聞いて。
完全にカチン! ときたね。
コイツ、マジで無防備過ぎると言うか?
尻がフワフワト軽すぎて、浮いているから。
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