第216話 高校三年生になれば、元カノのモテ期は未だ続くようです? (10)
それでも俺は、あいつら。
牧田や沙紀、翔子に幸と。
牧田のツレ達のことを嘲笑っているなどと言えないから。
「マジで何でもないから」と。
俺は二人へと笑いながら告げる。
「和也は、牧田が新宮寺相手に。お外でのデートのお誘いに対して案外苦労しているから笑っているんだろうよ」と。
直人が二人へ告げれば。
「そうなの、和也?」と。
蘭が怪訝な表情で訊ねてくるから。
「ん? ああ、そうだな。直人の言う通りだよ」と告げ。
俺は蘭、だけじゃないか?
加奈の奴にも笑い誤魔化したよ。
俺が牧田と同じような手口を使用して。
中坊の頃に女子達と仲良く、よろしくしていた何て。
俺の黒歴史を口が裂けても告げることなどできないから。
直人の言葉に俺が合わせると。
「和也?」
「ん? 何だ、山下?」
「新宮寺の奴、牧田についてマ○クに行くと思うか?」
山下が俺を呼ぶから言葉を返すと。
沙紀の奴が牧田について、マックでみんな仲良くグループ交際。
デートのお誘いに乗るか?
乗らないか?
どちらだろうか?
まあ、今のところ牧田と沙紀の様子を遠目で見れば。
「ごめん、みんな、私はマ○クにはいかないよ。和也と私隣の席同士なのに。今日は和也と朝の挨拶を交わした程度だから。今日も和也と途中までは一緒に帰るからごめんなさい」と。
先ほど沙紀の奴が牧田と翔子、幸。
そしてバスケ部の連中へと、自分は俺と一緒に帰宅の途につきたいから無理だと断っていた。
でも俺は、今日はあの日、この日ではないけれど。
塾の日だからね。
沙紀と話しをしながら帰るにしても。
俺達の学校から本通り商店街くらいまでの距離でね、と告げれば。
まあ、結構距離はあるのだけれど。
沙紀が俺や蘭、加奈。
そして由美辺りと途中までは一緒に話しをしながら帰宅の途につきたいと言って断っても。
牧田の奴には強力な助人がいるからね。
「沙紀、今日は山田塾じゃぁん。だから一緒に帰れないじゃぁん。沙紀!」
「本当だよ、沙紀。翔子の言う通りだよ。どうせ山田と一緒に返っても本通りまでで。それからは一人で帰宅の途につくんだから。私達と一緒にマ○クに言って楽しくお話しをしようよ」と。
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