第211話 高校三年生になれば、元カノのモテ期は未だ続くようです? (5)

 翔子と幸の二人から俺は恨まれる筋合いもないし。


 沙紀が俺にあいつら二人や牧田の愚痴や嘆きを言ってきたり。


 翔子と幸。


 そして牧田の奴を何とかしてくれと嘆願をしてくるのも可笑しい。


 そして俺が沙紀に対して、うんと頷き。


 翔子と幸、牧田に対して注意をするのも可笑しいことだから。


 俺は素知らぬ振りをして。


 沙紀のことを相手にしないから。


 沙紀の神頼みは、どうしても幼馴染の蘭になる。


 だから沙紀の奴は蘭へと。


 自身の両手を合わせ嘆願だよ。


「蘭、頼むから和也のところにいかずに私の側にいてよ。そして翔子や幸、牧田君が和也や私のことを言ってきた時に。蘭が上手く誤魔化してよ。お願いだから」とね。


「えぇ~、嫌だよ。山本さんを放置していたら。彼女が和也に甘えたい放題だから。私は和也の許へといくね。沙紀」と。


 蘭も苦笑いを浮かべつつ。


 沙紀へと手を振りながら俺の許へと向かうのだが。


 蘭と沙紀とは幼稚園からの付き合い。


 幼馴染と言う奴だから。


 一応は最初の頃は。


 沙紀が牧田のLOVEアタックに対して。


 自身の顔色を変えながら困っている時や。


 翔子と幸が俺を貶しつつ、牧田を庇い。


 沙紀に牧田を推薦している時などに。


 沙紀の奴がやはり困り果てている時は。


「翔子や幸も。沙紀は和也が好いって言っているんだから。牧田を強引に押し付けなくても良いでしょう? 特に牧田の奴は。余り良い噂を聞かないなんだから。後でまた沙紀が泣くようになったらどうするの?」と言った後に。


 蘭と翔子と幸は、沙紀と俺、牧田の件で言い争いを始める日も遭った。


 だから蘭は、今は翔子と幸とは不仲でいるから。


 俺と加奈や直人、富美に山下などのメンバー達と休憩時間は会話をしている状態で。


 沙紀の奴は休憩毎に。


 牧田と翔子と幸……。


 そしてバスケ部男子の奴らに捕まり会話……。


 それも一週間ぐらいになるから。


 最初に二、三日は嫌な顔をしていた沙紀の奴も。


 基本女王さま気質のアイツだから。


 バスケ部の男子連中が、自分のことをちやほや。


 まあ、褒め称えてくれるから。


 今では嬉しそう、楽しそうに会話をしているから。


 俺自身は、そんな沙紀や牧田、翔子に幸……。


 そしてバスケ部男子の様子をボォ~としながら見詰め。


「そろそろ、かな?」と。


 俺が呟けば。








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