第209話 高校三年生になれば、元カノのモテ期は未だ続くようです? (3)

 でも蘭は、沙紀の不満を聴いても。


 あいつは聞く耳持たずに。


「沙紀、あんたさぁ~。このままだと前の彼氏の時と一緒だよ。牧田もね……。あの時もさ。沙紀……。前の彼氏が強引で困るんだって、と。あんた最初の頃は笑いながら言っていたんだよ……。もう嫌だぁ~って感じでさ。でも最終的にはあんた。前の彼氏の強引さに折れて付き合った訳だから。今回もこのままだと同じようになっちゃうよ。だから牧田に対して嫌なら。嫌とスッパリと言った方が良いよ。牧田が沙紀、あんたの事を嫌な女だと思われようが。お構い無しにズバリ荒々しくねぇ」と。


 蘭は沙紀へと忠告をした。


 このままだとアイツ、沙紀の元カレ。


 あの大学生の家庭教師の時のように強引に。


 あの男の強引さに負け、平伏すことになるからと言った会話をね。


 蘭と沙紀は俺の目の前でしてくれたよ。


 だから俺は、その話しを聴いて、やっぱりこの馬鹿! 沙紀の阿保は!


 男の強引さ、押しの強さに弱いのだなと。


 牧田と沙紀の仲慎ましい会話の様子を。


 俺はチラリ! チラリとだよ!


 まあ、俺は全然気にならないし! 平気だし!


 俺は沙紀の彼氏ではないから。


 あいつらは二人で好きにやってくれと言った感じ、気持ちでね。


 チラリと俺が二人の様子を見たら。


 そんな感じだったよと。


 みんなに説明をすれば。


 まあ、俺は蘭と沙紀の会話を聴き。


 俺は沙紀の前の彼氏に、あいつを牧田のように口説かれて、盗られたのかと。


 少し悲しい気持ちにはなったけれど。


 まあ、仕方がない。


 今回もこの調子でいけば沙紀は。


 早かれ、遅かれ牧田に口説かれ、強引さに押されて了承……。


 あいつの彼女になることは間違えないと思う。


 特に今回はあの大学生の兄ちゃんの時よりは、安易に沙紀は口説かれそうな気がする。


 だって牧田の奴には協力助人二人……。


 翔子と幸の二人がいるから。


 沙紀の奴も蘭に対して不満を言い返す。


「だって私が和也に未だ未練もあるし。好きだから。こんなに教室へとこられると困る。困るからこないで。和也が、機嫌が悪くなるから。本当にごめんね、と言ったの」と告げてきた。


 でも沙紀の奴が言うには。


 翔子と幸の二人がね。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る