第195話 高校三年生になれば、モテ期の元カノが更にモテ期に? (21)
俺に急かすように告げてくるから。
「はぁ」と嘆息を漏らし。
(周りの目を今更気にしても仕方がないか)と。
俺も自身の脳裏で呟けば。
(まあ、今日は蘭の彼氏になった気分を。俺自身も楽しみ、堪能するか)と。
俺は更に思えば。
「じゃ、俺は、あの黒いのと赤いの……。それとあのピンクの奴がいいぞ、蘭!」と。
俺は周り……。
他人の目も気にすることなく。
蘭の彼氏気分で、名を呼びつつ。
結構きわどい下着と言うか?
完全これは駄目だろうと言った魅惑的な、スケスケ仕様の下着とTバック仕様の奴を三点ほど選んだ。
でも蘭は流石にこれだと、通学用に着衣するのは抵抗あるから購入できないと言うことになり。
ならば俺がプレゼント……。
蘭には、沙紀にフラれ、捨てられて、落ち込み。
傷心して冷えていた俺の心を温かく癒し、包み込み、慰めもらった恩があるから。
その時の御返しと言うことでプレゼントしたのだが。
俺が今加奈の様子をチラリと横目で見て様子を窺えば。
(う~ん、加奈の奴は結構拗ねているから不味いな)と。
俺自身も思うから。
「う~ん、加奈、わかったよ。お前にもプレゼントするからそれでいいだろう?」
俺が苦笑いを浮かべつつ、加奈へと告げると。
「和也、本当に~。ありがとう~」
加奈の奴がいつもと違う様子……。
そう、加奈の奴は無表情、無感情で他人と会話をする悪癖があるのだが。
この時というか?
今の加奈は上機嫌──!
こいつは満身の笑みと甲高い声を出しつつ。
俺にお礼を告げれば。
この通りの〈ドン!〉だ。
他人の目を気にすることなく。
俺にお礼を言いつつ、抱きついてきた。
まあ、だけならばいいけれど。
加奈の奴はクラスメイト達が、自身の歓喜の台詞に対して注目する中で。
俺の頬へとキス!
その後は頬ずりをしてくるから。
〈ドーン!〉だ、
ドーン! と、椅子を後ろへと勢い良く下げる激しい音──。
そして机を勢い良く、叩く音が二つ鳴ったと思えば。
「ちょっと、そこの二人ー!」
「ちょっと山本さん、何をしているのー!」と。
二つの怒声が、教室内へと響き渡る。
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