第191話 高校三年生になれば、モテ期の元カノが更にモテ期に? (16)

『えぇえええっ!』


『うそぉおおおっ!』


『本当に~?』


『冗談でしょう~?』もないから。


 これも大丈夫。


 俺を中心に蘭も直人も、山下の奴もね。


 この場にいる者達が、仲良くさ。


 開いた口が塞がらない状態で。


『あぐぅ』となる。


 でもね、少し間が開けば。


「加奈、お前なぁ~」と。


「ほどほどにしておけよ」と。


 俺が呆れた声音で、加奈へと遠回しに。


 この話し。


 直人へのくだらないと、言うか?


 こんな陽が高い時間にするような会話と言うかね? 


 汗! 汗!


 俺自身も冷や汗をかいてしまうような。


 18禁まがいの問いかけを直人にするのは。


 もういい加減にしてやめるようにと。


 俺は加奈に注意を促すのだが。


 あいつ、加奈の奴は、俺の言葉など完全に無視だ。


『プイ!』とあいつは、無感情な表情で。


 俺に対して素知らぬ振りをしながら。


「上田君って、彼女の事が好きだと言っているけれど。そんなに好きではないんだね」と。


 加奈は直人自身が一番尋ね、言われたくないことを。


 またこいつは平然と告げるから。


「えっ! 上田って富美にゾッコンじゃ無く。余り好きじゃないんだね。うちは知らなかったよ」と。


 直人の彼女の友人である蘭が、驚愕しながら訊ね始めるものだから。


「直人、そうなのか? お前、大学を卒業したら。以前の和也みたいに。彼女と結婚、一緒になると。俺に言っていたけれど。あれって、全部嘘だったのか?」と。


 山下の奴まで、一言多いいこと。


 俺と沙紀のことはどうでもいいし。


 そんなこと、話しは。


 もう既に過去形になっているし。


 今後絶対にない話しだからと。


 俺は山下に不満を漏らしたい衝動に駆られつつも。


「加奈~、お前なぁ~。そんなことを直人に聴くなよと言うか? 普通はそんなちょっとやばいと言うか? 変な方向と言うか? ストーカー染みたことは。普通の人は言えられないから。直人もなぁ。あっ、ははは」と。


 俺も加奈が余りにも衝撃的なことを平然と直人に聴くから。


 加奈にもう聞くな、辞めろ、と。


 俺は遠回しにまた告げ。


 加奈に笑って誤魔化せば。


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