第186話 高校三年生になれば、モテ期の元カノが更にモテ期に? (11)

 山下の奴が蘭へとくだらないこと……。


 そう、今山下、お前? 蘭にそんなことを聞くか? と言うか。


 頼むから聞くなよなと、思うことを山下が蘭へと訊ねるから。


「山下お前なぁ」と。


 俺が苦笑いを浮かべつつ。


 ケラケラといやらしく笑う山下へと。


 そんなことを訊ねるなと意味深に告げると。


「うん、確かに山下の言う通りだよ。二年前の夏のプール授業の最中の、和也のもっこり水着の容姿を思い出せと言われても。確かに思い出せないわ……」、


 フムフムと言った感じで、蘭が考える人になりながら。


 俺の山下への会話へと割って入ってきた。


 でっ、それを聞けば。


 俺は真っ赤な顔で、にはならないから大丈夫。(笑)


 大丈夫だからと、皆に説明をすれば。


 俺は話しを元に戻すけれど。


 俺は蘭に対して呆れた顔をしながら。


「蘭、お前もなぁ、山下のくだらない話しを聞いて真剣に悩んだ顔して、思案をするなよな」と不満を漏らすと。


「別にいいじゃ、ん、和也のアレを見たことを思い出しても、減るもんでもなし。うちら女子だって、男子のアレ……。好きな人のアレに対しては興味があるからジロジロと真剣な顔をしながら見るし。ねぇ、山本さん?」と。


 蘭は俺に不満を言われ、少し不貞腐れた顔をしつつ、苦笑を浮かべながら加奈へと話しを振るように訊ねる。


「うん、大田さんの言う通り。私も良く和也が水泳パンツを履いている姿を遠くから見詰め。自身の顔を桜色に染めつつ、身体を火照らせながらうっとりとしつつ、見惚れながら見て、観察をしていた」と。


 加奈は直人と山下のいる目の前でも平然……。


 そう、俺や蘭や由美、沙紀の目の前では平然と告げる。


 俺へのストーカーぶりを発揮した。


 あいつ、加奈らしい台詞を。


 俺以外の男子生徒の目の前で、加奈は初めて淡々と。


 それも顔色一つ変えずに丁寧に説明をしてくれものだから。


 直人と山下の二人は、自身の顔色を少し変え、困った様子で、


「山本さんってそう言うキャラだっけ?」と。


 直人が自身の頬を引き攣らせながら加奈に訊ねると。


「も、もしかして山本さんって和也のストーカーだったの?」と。


 山下も直人に続くように、自身の頬を引き攣らせつつ。


 恐る恐ると加奈に訊ねると。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る