第181話 高校三年生になれば、モテ期の元カノが更にモテ期に? (6)

 まあ、二人は、この通りの反応だよ。


「えっ! 私知らないよ。沙紀が牧田君達と繋がりがあって会話をしていたなんて……。翔子あんた知っていた?」


「えっ! うち?」


「うん」


「うちは知らないよ。沙紀が牧田君達、バスケ部の連中と繋がりがあるなんて……」


「そうだよね?」


「うん」と。


 幸と翔子の奴は当たり前の反応を示すと言うか?


(あれ? 沙紀の奴、自身の友人ツレへと言っていなかっのか?)と。


 俺が自身の脳裏で呟けば。


「和也、あんた。沙紀と牧田の件は知っていた?」と。


 直ぐに蘭の奴が牧田や沙紀、幸や翔子に聞こえないように小さな声色で問いかけてきた。


「ん? ああ、俺は知っているよ。沙紀の奴から直ぐに聞いたから」と。


 俺が蘭の問いかけに対して、大変に不機嫌極まりない顔と声音で多分、言葉を返したと思うから。


 直人の奴がケラケラと小声で笑いつつ。


「あの時大変だったんだぞ。なぁ~、山下。そして和也」と。


 直人の奴が意味深に、蘭と加奈に向かって呟くものだから。


「和也と牧田、何か遭ったの?」


 蘭の奴が首を傾げれば。


「和也したんだ?」


 加奈が俺に意味深に問えば。


「そうそう、山本良く知っているな?」と。


 山下がニヤニヤと笑いながら加奈へと問えば。


「うん」と加奈は頷き。


「私達二人、フラワーフェスティバルの時に大変だった。和也が新宮時さんの元彼の大学生の首の襟元を掴んで、殴りそうになったから止めるのに大変だった」と。


 加奈が山下や直人、蘭へと。


 フラワーフェスティバルの初日の出来事を淡々とした物言いで説明をすれば。


「沙紀の元彼と和也って、そんなことがあったんだ」と。


 蘭が加奈へと言葉を返せば。


 加奈はまた「うん」と頷く。


 そんな様子を直人と山下は「はっ、ははは」と笑いながら見詰め。


「神宮寺から和也が、牧田に告白されたと聞いて、バスケ部の部室へと殴り込みにいくから止めるので大変でさ」と。


 山下が苦笑いをしながら言葉を漏らせば。


「バスケ部の部室の中で牧田と和也が、お互いの首の襟の掴み合いこになり。一心即発状態へと陥ってさ。バスケ部の上級生達と俺達とで、喧嘩になるのを必死にとめたんだよな」と。


 直人が言葉を漏らせば。


「うん」と山下が頷く。



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