第144話 高校三年生になれば元カノ様もモテ期のようです(13)

 俺自身、蘭や加奈、由美の事で沙紀……だけじゃないか?


 元々彼女だって絵美も含めて。


 俺は隠す必要性はないと思う。


 俺自身他人から。


『ゲス男!』


『クソ男!』


『異性にだらしのない男だ!』と影で罵られ。


 嘲笑いを受けようが。


 今の俺は最後の高校生活……。


 思春期の少年らしい恋と言う奴を満喫しようとしている少年だから。


 思春期で多感な時期の少年、少女を題材にしたラブコメの主人公ヒーロー達みたいな。


 ハラハラドキドキした恋と青春を満喫、堪能したいと思っているから。


 どうしてもラブコメの主人公ヒーロー達みたいな優柔不断なことをしてしまう。


 でもそれが気に入らないのならば。


 沙紀の奴が俺に対して二度と話しかけてこなければいい。


 それとL〇NEの方もアイツが今まで通りで。


 俺への着信拒否を続けてくればいいと。


 俺は本気で思っているから。


(はぁ~、それがどうした?)


 俺は呻るようにL〇NEを沙紀へと返信したよ。


 更にこんな言葉も付け加え、L〇NEを送り。


 沙紀へと悪態をついてやった。


(俺が下の名前で呼ぶのは蘭だけではなく。加奈や由美も下の名前で呼び合っているぞ)と。


 フン! ざまぁあみろ! と。


 俺は心の中で呟きながら。


 更に沙紀へとL〇NEを送り返してやれば。


「(由美ちゃんはいつものことだからともかく……。【加奈】って誰、和也?)」


 沙紀の奴はL〇NEの冷や汗スタンプと泣きスタンプを付けて。


 あいつは俺のスマートフォンへとストーカーの如く送り返してきたよ。


 もう俺とアイツは何の関係もない。


 只のクラスメイトなのにさ。


 しつこいぐらいL〇NEを送り返してくるから。


(新宮寺! いい加減にしろ! 加奈と言ったら【山下】のことだ!)と記載して返信──。


 そして送れば直ぐに。


(沙紀! 今日はもうこれ以上L〇NEを送ってくるな! 焼肉が不味くなるから! わかったな、沙紀? もしも送ってきたら。俺は本気でお前とのL〇NEを着信拒否にしてやるからな!)と。


 俺は沙紀の奴を名指しで憤怒し、呻りながらL〇NE送り返してやった。


 だから五月五日の夜は。


 もう沙紀からのL〇NEは止まった。



(お願い)


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