第143話 高校三年生になれば元カノ様もモテ期のようです(12)
アイツ、沙紀の奴がやっと俺へとL〇NEを返してきたと思えば。
あの馬鹿は、こんな意味深なL〇NEを送り返してくるから。
(……ん? 新宮寺。蘭から何を聞いたんだ?)
俺は自身の首を傾げながら。
何も考慮する事もなく。
沙紀の奴へとL〇NEを送り返してやった記憶がある。
すると沙紀の奴から直ぐにL〇NEが返ってきたと思う?
でっ、その内容と言うのがさ?
アイツ、沙紀の奴が悲しみと泣きのスタプンを張り。
最後には怒りのマークのスタンプまでをも張り付けてきた文面と言うのがね。
まあ、こんな感じなのだ。
「(蘭と和也……。したんでしょう?)」と言った内容と。
「(ほらもう、二人は深い仲だから。お互いのことを名前でもう呼び合っている……。つい最近までは和也、蘭のことを『大田』と呼んでいたはずなのに……。もう蘭って、自分の彼女みたいに呼んでいる……)」と。
沙紀の奴は俺にL〇NE越しから不満を呟き、嘆いてきた。
でもさ、俺はアイツ。
沙紀の奴から蘭のことで不満をとやかく言われる筋合いはない。
あれは!
あの時のことは!
事故みたいなものだし。
俺自身も蘭や加奈、由美達とゴールデンウイークをまたいでから以前よりも深い仲……。
気さくにお互いが話しができるような関係になったことに対して後悔はしていない。
だから俺は沙紀に対して別に隠す必要もないと思っていた。
それに沙紀が俺と蘭との関係を聞けば。
あいつがあっさりと新しい彼氏を見つけ始める。
そう、沙紀の奴が新しい出逢いや恋を求め始めるだろうと踏んでいたから。
蘭との出来事は隠す必要もないし。
俺は蘭に『皆には言うな』、『これは俺とお前との、二人だけの内緒ごとだから』と口止めもしなかった。
それは加奈に対してもだ。
それとこの場にいる由美の奴の俺への度が過ぎる優艶な甘えは今更と言うか?
今始まった事ではなく。
俺達……。
まあ、俺の別れた元々彼女だった絵美の奴も含めて知っている事だから沙紀に……。
いや、只の元カノのアイツに言う。
告げる。
報告する必要性もない。
(お願い)
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