第131話 高校三年生になれば、こんな噂も立つよね? (29)
「あれって言ったら、あれだよ、和君……」
由美は俺の問いかけに対し、大変に困った顔で呟くと。
「神宮寺先輩が自身の御両親に殴られた後にできた大きな痣と。それを隠すように着用していた紙マスク姿が妙に痛々しいと言うか? あれが男女問わず全校生徒の目にも映り。新宮寺先輩が職員室へと呼ばれたのもみんな噂になって知っているから。『何?』、『何? 何?』、『何が新宮寺さんに遭った?』、『起きた?』と言った感じで噂話になったからね」と説明をしてくれた。
でも由美の俺への説明は未だ終わる訳ではなく。
「それにさ、新宮寺先輩のことが大変に面白可笑しく尾ひれがついて噂話しが広まっているみたい」と告げてくる。
だから俺が由美に「そうなんだ?」と問えば。
あいつは「うん」と頷き。
「新宮寺先輩が両親にDV……。殴られたのは、家庭教師だった元彼から受験のための勉強を教えてもらうのではなく性教育の実習……子供を作るための勉強ばかりをしていたのが御両親に露見したから殴られた。みんなが笑いながら噂しているのと。新宮寺先輩が元彼の子供を妊娠しているとか? 和君や元彼の大学性へと寄りを戻して欲しいと嘆願をして全部フラれたから。今はやけくそになり、誰とでもすぐにホテルへと入り。や〇させくれるビッチやセフレ女だと、和君が聞けば『ムッ』とするようなことをケラケラと笑い楽しみながら推理し、噂をしているみた」
由美が「あっ、はははっ。困ったもんだよね、和君……」と、笑い誤魔化しながら説明をしてくれた。
「だから俺はそれ……。牧田達が、沙紀が安く、手軽な女になったとケラケラ笑い侮りながら俺の方をチラチラと見てくるから頭にきて殴ってやろうと思ったんだよ」
俺はまた自身の顔をムッとさせ、不快感を募らせた表情で由美へと説明をすれば。
「そうなんだ?」とあいつが言葉を返してくるから。
俺は「うん」と頷けば。
「和君、牧田先輩達と喧嘩をしないでね」と。
由美が自身の顔を引き攣らせ、にへらと笑いながら俺の事を諫めてきったが。
俺は怪訝な表情で「わからん」とだけ由美へと告げる。
◇◇◇
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