第127話 高校三年生になれば、こんな噂も立つよね? (25)

「ああ、俺も! 俺も……。それにさ、新宮寺を含めあいつのツレ達、皆結構可愛い上に、結構軽そうだしさ。新宮司が駄目ならばあいつと仲良くなって他の娘を紹介してもらい。S〇Xをすると言うのもありだよな?」


「うん、あり、あり」

「ありだよな」

「うん、うん、確かに。それは良い考えだ」と首肯しながら納得をする声が多々俺の耳へと聞こえてくると。


「じゃ俺マジで、新宮時に告白をしてみるわ……。あいつと付き合えば直ぐにS〇X……。悪くてもキスぐらいさせてもらえそうだから……」


「あっ! それならば俺も、神宮寺に告白してみるよ……。あいつマジで尻が軽そうで、誰とでもお構いなしに付き合いS〇Xをさせてくれそうだから。俺も告白だけはしてみるかな?」


 まあ、こんなくだらない会話……。沙紀の元彼である俺が耳にすれば『カチン!』と、不機嫌極まりない顔、様子へと変化する言葉まで馬鹿な奴らが言うものだから。


 俺は(よいしょ)と思いつつ。自身の座っている食堂の席を〈ドーン!〉と勢いよく立つと。


「馬鹿~。お前等が新宮寺に告白しても相手にされねぇよ。あいつの元彼はイケメン大学生の兄ちゃんだと言うし……。その前の彼氏さんは、あの山田だぜ……。だからイケメン好きの新宮寺相手は、お前等じゃ役不足だから。俺が新宮寺に告白をし、あいつを俺のものにして飽きるまでS〇X漬けの毎日を送ってやるよ。ふっ、ふふふ……」


 俺の耳に何処かで聞き覚えのある軽い声音とで、薄ら笑いも含んだ男子の台詞が聞こえてきた。


 それも沙紀の元々彼氏だった俺に対して当てつけのように、自身の周りの奴らへと上等台詞を告げるものだから。


 席を勢いよく立った俺は、ニヤケ面、声音のゲス男……。この俺様と高一の頃からよくキャラがかぶると言われていたチョイワル系のバスケ部の部長をしている牧田の方を見詰め睨み──!



 そう、先程から俺の元カノだった沙紀の事を侮り、嘲笑いしながら中傷をする会話を聞き──。不機嫌極まり様子へと変貌していた俺だから。


『はぁ~、牧田! お前、俺に何か、文句でもあるのか?』と吠えたい顔でガンをつけ睨んでやると。


 牧田の奴もケラケラと笑いながら俺の事を揶揄するように調子よく睨んできた。



(お願い)


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