第95話 (第3ルート完)高校三年生になればこんなお別れもあるとは思う? (26)

 だから俺は泣く程感動したよ。


 嬉しさの余り目がウルウル……。父ちゃん情けなくて涙が止まらねぇと、心中で思いつつ。


 もうこいつ本当に懲りない奴だな。


 だから俺は沙紀の事を馬鹿で阿保! ビッチ! セフレJKだと言うのだよと、自身の脳裏で更に呆れながら思うとさ。


「はぁ~、あのなぁ~、新宮寺? お前なぁ~。俺が先程言わなかったけぇ? 来年の春迄は二度とこんな事をしてくるなと……。それにな、真宮寺、お前、俺と付き合っている最中に、俺の背に安易に抱きつき甘えてくるような尻の軽い女じゃなかった筈だけれど……。こんなにも安易に異性に身体を許せるようになったのは全部、前の彼氏の影響なのか、新宮寺?」


 俺は自身の背に抱きついてきた涙と鼻水をスリスリと拭く新宮寺へと大きく溜息を漏らし、呆れ声音で暴言を吐いてやったのだ。


 更にこんな言葉もにへらと笑いながら告げてやった。


「新宮寺、お前、そう言えば以前、俺の目の先で元彼との仲慎ましい様子……。何で俺に二人の仲の良い様子を見せたかったのか知らないけれど? 元彼の車内の中で、あの男の肩に頭を乗せ、しな垂れかかり甘え、今にも元彼とキスをしそうな雰囲気になっているところ……と言うか? その後あの男とキスをしたのかは、俺は知らないけれど。俺と付き合っている時の新宮寺は本当にガードの固い女だったから。皆、あの男の教育と手ほどきを受けてお尻が軽くなったからと言って、安易に俺に寄り添い、甘えてくる行為はやめてくれないかな? 俺さ、新宮寺にこんないやらしい行為をされるとさぁ、憎悪と嫌悪感しか湧かないから。頼む、やめてくれ、沙紀! ……でないと? 俺は二度とお前と会話をしない。無視を続けるぞ! それでもいいのならばこのまま俺に甘えろ! でも、それが嫌なら今直ぐ、泣くのをやめて俺から離れろ! 沙紀! わかったな!」


 俺は自身の背に甘えてくる沙紀へと最後には憤怒しながら苗字ではなく、名指しでアイツの事を荒らしい口調で否定をしてみせたのだ。


(お願い)


 レヴュー・星・感想・ハート等を軽い気持ちで頂けると励みになりますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る