第89話 (第3ルート完)高校三年生になればこんなお別れもあるとは思う? (19)

 だって浮気をする男も女も年齢を重ねれば治る。完治すると言う事はないからと家の親父が言っていた。浮気は文化ではなく悪癖、一種の病気だと。


 それに俺の地元の元ツレ達、男女問わず。彼氏、彼女と別れ、元鞘に収まりをやりたい放題の、未だにおさかんらしいと風の噂で聞くからね。


 俺自身も男女問わず浮気は完治しないのではないかと思う?


 特に今はスマートフォン、インターネットの普及でマッチングアプリ等を使用した出逢いも多々あるから。


 それを利用した浮気、不倫話も多々耳にするから俺は猶更コイツのようなビッチ、セフレ女に片足を突っ込んでいるような奴を許し元鞘に収まる気はさらさらないのだよ。沙紀のようなタイプの女……。


 そう、俺が中坊の時に付き合っていた年上の彼女に良く似たタイプの沙紀の事は絶対に許す気はないので、『なぁ、新宮寺』と言葉をかけようと試みると。


「あ、あのね、和也……。そ、それでも元の関係に戻れないかな……。あ、あのひとがあんな人だと私思わなかったの……。それにあのひと浮気性があるから。私それに気が付いて、あのひとと別れ話になってこんな感じになっちゃったの……。だ、だからね、和也。お願い私のことを許してくれないかな……」


 俺が沙紀の奴に以前のような名指しで呼び合う関係は『無理だ!』と告げようとしたらコイツはとうとうこんなお気楽、極楽な台詞……。俺の予想通りの言葉をしどろもどろだけれど安易に告げてきたのだよ。


 だから俺は自身の口から「はぁ」と大きな嘆息を漏らし、苦笑いを浮かべ。


「新宮寺、お前たいがいにしろよ。何が、浮気をするような人だと思わなかっただよ」と呆れた声音で告げると。


 沙紀は「えっ!」と嘆息を漏らすから。


 俺はこいつ頭悪いのか? と自身の脳裏で思いつつ。


「あの男の容姿と喋り口調……。家庭教師の癖にさ、自身の教える生徒に対して仕事を放置してあっさりと口説いてくるノリのよさと阿保さを見ていれば誰でも直ぐにわかる事だろうに……。でも、まあ、それに新宮寺が気が付かない辺りは。余程あの男にお熱を上げる程好きだったのだと俺は思うから。新宮寺は俺なんかと寄りを戻すぐらいならば元彼ともう一度話しをして元鞘に収まる方がいいぞ」と。


 俺は相変わらず沙紀に対してケラケラと笑いながら告げると。



(お願い)


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