第28話 高校三年生になれば、こんな告白を受ける日もあると思う? (1)
「や、山田……。あ、あのさ……」
「……ん? うん」と。
頷いた俺に蘭の奴は真っ赤な顔……。
そう、いつものあいつらしくない振る舞いと言う奴を。
そう、いつものあいつならば、俺が蘭に対して冗談交じりで、『大田の姉御~。お願いします』と両手を合わせ、拝みながら。
『貴方様の巨大なオ〇パイ! パイオツ‼と、言う奴をモミモミ、ニギニギさせてくださいませ! この私目に!』と。
俺が『はぁ、はぁ~、はぁ~!』と拝み、倒して嘆願しても。
蘭の奴は、この俺さまに対して照れ恥ずかしがる。
そう、乙女の純情など魅せずに。
あいつ! 蘭の巨大なオ〇パイで胸を張りつつ、空威張りをしながら。
『さぁ~、山田君~! 私のオ〇パイを触り、握れる、勇気があるのならば、握ってみなさい! さぁ、早く!』と。
蘭の奴がノリよく、俺に告げてくれて。
俺があいつのジャレに合わせるような感じで。
『では、大田の姉御~! 頂きます~!』と。
俺が歓喜しつつ、蘭に猪突猛進──!
それを沙紀が見て──!
『和也は~、一体蘭に何を言ってうるの~!』と。
アイツは、自身の頬を膨らませつつ、憤怒!
俺の脳天へと、ウ〇トラチョップ!
俺が正義の味方沙紀マンの攻撃を食らい、教室の床の上で、ワザと転がって魅せる!
それを沙紀と蘭、井上、澤田が、冗談交じりで。
『うりゃ! うりゃ!』
『乳魔人山田死ね!』
『変態山田死んでしまえ~!』
『このドスケベ、変態が!』と。
まあ、じゃれ合いながら楽しく遊ぶ。
そう、この後、変態魔人山田が。
『男はみな変態で~! エッチ! スケッチ! ワンタッチなんだよ~!』と。
うぎゃ! うぎゃ! 吠え! 悪態をつきつつ立ち上がり!
小さなガキのように、井上や澤田のスカートを捲り! 下着の色を確認して──!
『井上は、今日は赤の派手、派手か!』、
『沢田は真っ白! 相変わらず純情だな!』と。
ケラケラ笑い、直ぐに瞬足──移動!
蘭の背後に周り、あいつの爆乳を鷲掴み! モミモミ!
蘭の奴が『いやぁ~、んッ。辞めて~。山田~。あぁ~、んッ!』と可愛い声を漏らせば。
次は沙紀のお尻を叩き。
『彼氏のお尻を蹴るとは何事か!』と。
俺が冗談交じりで呻り、吠え!
その後は蘭同様、沙紀もオ〇パイモミモミの刑にして。
『和也~! くすぐったい、辞めてぇ~、おねがい、逝くからぁ~!』と。
四人が俺に謝罪を入れるまで、くすぐりの刑まで入れるまでって……。
あれ? 俺よく考えると?
沙紀に何もさせてもらっていないと言うわりには、アイツのオ〇パイを何度もワシワシしているな!
他の奴も纏めと。
まあ、俺は思うのだけれど。
まあ、もういいアイツのことは、もういらないからと。
俺はまた不満を漏らしたところで話しを冒頭へと戻すけれど。
蘭の奴は、一年生の頃から、俺のワシワシの刑やスカート捲り! お尻サワサワ叩きの刑を食らおうとも。
先ほどのような乙女チックな仕草、純情な仕草を魅せることはなく。
俺とボディタッチをしながら遊んでいたのに。
あいつは、自身の顔を真っ赤にさせながら。
「山田は、うちが一年生の時に告白した事覚えている?」と尋ねてきた。
(ここまで)
だから俺は「うん」と頷き、「覚えているよ」と。
自身の鼻をポリポリとかきながら照れ恥ずかしい?
そう、こんなギャグや冗談抜きのあいつ、大田蘭のことなど。
あの時の俺は、二年近く、あいつとマブダチしてきたつもりだけれど。
俺は見たことがない。
だから本当に焦り! 動揺……。
でッ、最後には、俺自身もこの通りでね。
冗談交じりで言った……。
そう、あの時の俺は、沙紀の態度……。
特に俺がトイレで一人悲しみに耽り、嗚咽を漏らしている最中に。
新しいクラスの中で!
それも?
俺との別れ話をいつもの調子……。
そう、沙紀の奴は他人との会話……。
特に面白い話しや、あいつ自身が興奮し、会話に花を咲かせると、声のトーンが急に大きくなると言った悪癖があるのだよ。
だから俺がいないところでケラケラと。
俺のことを嘲笑いしつつ。
『平気、平気』、
『和也と別れるのは平気だから』と悪態をついていたのだろうと思うから。
あの時の加奈の強引さ、ノリ……。
そう、落ち込む俺の耳を甘噛みしてきたと思えば。
そのまま、俺の頬へと加奈はさり気なくキスを! チュ! をしいてきた。
その様子を蘭が見逃さずに。
沙紀ではなく蘭が加奈へと憤怒!
だから、今まで騒がしく、喧騒していた教室内が『シーン!』だよ。
あの時の俺がビックリするぐらいと言うか?
沙紀の奴も蘭が加奈に対して憤怒した内容を聞き、開いた口が塞がらない状態だと言うことはわかったのと。
どうせあの日の午後にアイツ! 沙紀の奴が!
シネマやアニメ、マンガ、ライトノベルの恋愛やラブコメのテンプレ通りに。
俺へと別れ話を告げてくるはずだから。
俺も先手必勝ではないけれど。
この場の雰囲気を和やかにするため。
そう、どうやら、沙紀のことで悲しんでいた俺が原因で争いになりそうな雰囲気だから。
あの時の嫌な場の雰囲気を変えるために、俺は冗談で蘭へと。
『俺とキスをするか?』と尋ねたら。
蘭が姉御ではなく、清く、麗しい乙女になっちゃって、俺に二年前のこと……。
この学園に入学したての俺に蘭が告白してきたことを。
俺に尋ねてきたから。
俺も素直に覚えていると答えれば。
俺と蘭との間に、妙な雰囲気ができたから。
俺自身も照れ恥ずかしがりながら動揺をしつつ立っていると。
「山田君?」と。
加奈が俺に声をかけ、この甘くて酸っぱい雰囲気を意図的に恐し。
「……ん?」と、声を漏らす俺に加奈は。
「山田君には先程も告げたけれど。新宮寺さんとは別れるのだろうから。私との交際を本気で考えてくれるかな?」と告げ。
「私も一年生の時から、山田君の事が好きで。山田君しか見ていなかったの。だから本気で考えてくれる!」と。
加奈は最後必死に俺へと訴えかけてきた。
それはいつものあいつらしくない表情……。
無感情、無表情のあいつが俺に対して、今にも泣き出しそうな顔で真剣に訴えかけてきたのを。
俺は今でも、自身の瞼を閉じれば思い出すぐらい覚えているよ。
◇◇◇
(ここまで)
(お願い)
レヴュー・星・感想・ハート等を軽い気持ちで頂けると励みになりますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます