第8話 6 バランス、母性愛、模範

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 「6つでひとまとまり」という概念が多く存在しています。

 たとえば六方である「東西南北天地」あるいは「前後左右上下」。

 六曜である「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」など。

 「喜怒哀楽愛憎」は六種類の代表的な感情を表します。

 これらは全体の「バランス」がより細かくわかる概念で、バラバラのものや個性あるものをひとつにまとめる数といえます。

 また『旧約聖書』では「神が6日間で世界を創造した」とされており、「6」の完全には「美」「正義」「秩序」「責任」なども内包されているイメージがあります。


 また、バランス力のある「6」は優れた教育者でもあります。

 足りないものを補ったり、個性を生かしながらまとめたりする調和の力で、人を「育成」します。

 そこには、母のような大きな「愛情」もあるでしょう。

 母性的な愛情深さは「6」の特性であり、「責任感」や「親切心」も含まれていますが、度が過ぎると「心配性」「おせっかい」な印象につながります。

 「6」の愛には甘い印象だけではなく、厳しいイメージもあります。ですが、厳しさゆえの深い愛を「6」は感じさせてくれます。


 「6」は「模範的」な数字でもあります。

 3人集まると社会が生まれますが、「6」は「3」が2つ重なって構成されています。つまり社会をまとめるような役割を持つ数なのです。

 それだけに『いい人』でなければならないという強い思いがあります。

 「平和主義」で「親切」「誠実」「清楚」「面倒見がいい」。

 まさに親や先生のような役割つまり「教え育てる」ことを象徴する数です。

 ですから人として模範的であらねばなりません。

 「6」のいい面が出ていれば「誠実」ですし「きちんとしている」ので、社会に出ても好感度の高い人といえるでしょう。


 ただ、裏を返せば「外面がいい」ことにもなります。『いい子ちゃん』で見栄っ張りの一面があるのです。

 「いい人」で「模範的」ということは、その反面本当の自分を抑えています。

 数字の組み合わせによっては、自分を抑えて『いい人』でいようとするあまり、逆に悪い面が出てしまうこともあります。

 極端な例として「私の言うとおりにすればいい」といったモラルハラスメントのような面や「私がやってあげているんだ」と恩着せがましい面が出たり、独占欲が表面化したりする場合もあります。



 そのため「6」は「調和(ハーモニー)とバランス」「美と創造」を象徴する「バランス」を表す「愛」の数です。

 創造を意味する「3」の倍数なので「創造のエネルギーの統合」つまり「男と女」「精神と肉体」「物質と心」など、相反するふたつのものの完全な調和を暗示しています。

 「6」は「協調性」「配慮」などを大事にする数だともいえるでしょう。


 「4」は現実を、「5」は理想を表しますが、その現実と理想のバランスをとっていくのが「6」なのです。思い描いている理想を、どうやって現実に落とし込んでいくか。その最善の方法を「6」は考えます。



 「6」は家族の数字でもあります。

 「家族」といっても、本当にたいせつなのは、自分と血のつながった親、子、孫、兄弟姉妹などです。

 血縁でも叔父や叔母、甥や姪といった遠いつながりや、義父や義母といった血縁関係にない場合は、それほどたいせつにしません。



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