第4話 2 調和、バランス、受容

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 「1」のものが分かれると「2」になります。

 それゆえ「2」は相反する二極が生じる二元論のもととなる数字です。

 「陰と陽」「光と闇」「太陽と月」「表と裏」「上と下」「男と女」「善と悪」など相反する二極が生じることを象徴します。

 この世界はすべて、そうした異なる二極のバランス、二元論で成り立っています。

 どちらがよいか悪いかではなく、正反対の原理が存在しているのが「2」の世界なのです。

 そして「2」が生まれるとその勢いで「分割、分裂、増殖」が始まります。

 裏の意味として、矛盾や背徳など「裏切り」を暗示しています。



 二極に分かれたものも元はひとつです。

 「相反するふたつのものが手を携えると、調和や秩序がもたらされる」という陰陽の考え方では偶数が「陰」で「受動的」な数だとされています。

 とくに「1」と「2」において、この陰陽の要素が色濃く現れます。

 そのため「2」は「1」の男性性と正反対で「穏やか、慎重」など「女性性」が強い数だといえます。


 「1」のまっすぐ突き進む男性原理を受けて、「2」は異なる二極の間で「バランス」を整え、「承認、受容、調和」などを表し、受動的で人の心を「汲み取り」包容力のある「女性原理」を象徴します。

 「お互いを認め、受け入れ、つながる」。相反するものを「理解」して包み込み受け入れる包容力。両者をつなぐ架け橋役。また二極の間で「どちらか一方」ではなく「どちらも」選ぶという柔軟な姿勢を保ち、それぞれの「バランスを整え、調整・統合」していく。これも「2」の役割です。


 相手がいることで、相手とバランスをとろう、協力しようとする心理が働きます。ひとりよりふたりの楽しさを知っており、「歩み寄って」「協調」して「平和主義」であろうとします。その意味で「2」は、心の数でもあり、愛が生まれる数だともいえるでしょう。

 とはいえ、そうした「想い」が強く出すぎると、「干渉的」になってしまうことも否めません。



 「2」は調和だけでなく「対比」を表す数でもあります。

 「対比」は「対立」につながることもあります。しっかり線を引くことで、こちら側とあちら側の区別が出来上がります。そうなると「こちら側」を守る心理が強く働くため、「保守的」なイメージも「2」に含まれるといえるでしょう。


 ひとりでいるときはまったく気にならなかったのに、ふたりになった途端、相手のことが気になり始めます。1対1になると途端に相手を意識し始めてしまうのです。

 自分が相手からどう見られているのか、こちらが相手のことをどう見ていると思われているのか。つい気にしてしまうのが「2」の「繊細」さ、「ひじょうに強い感受性」へとつながっているのです。


 ですから「2」の要素が強い人は、内面がひじょうに「繊細」で女性的な感性を持っている人が多いのです。

 また相手がいることで気を使うという意味もあるので、優しく、思いやりがあって、「協調性」が高いのも特徴です。


 感受性が豊かであれば「芸術性」も高く、美的感覚が強いというイメージもあります。

 感受性が強いのは、裏を返せば「気にしやすい性質」です。神経質な面があったり、取り越し苦労をしやすいという面があったりします。

 物思いに耽ってなにかを妄想しているうちに、ありもしないことを考えて不安になってしまう傾向があります。



 わかりやすくたとえると、ちょっと内気で本が好きな女の子、というイメージでしょうか。



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