第3話 1 始まり、ひとつ、一番
テーマカラー:赤
「1」から「9」までの現実に「存在する」数字のうち、「1」はすべての「始まり」を表す数字です。数は「1」から始まります。
そして「最初、先頭、トップ、一番、スタート」を表し、「前進、発展、起点」も示します。さらに「向き、ベクトル」も意味します。
つまり「ある一定方向に向かって物事が始まる」ことや「開拓精神」も表しています。
「唯一」の存在として「自主独立」の意味を持ち、とても「エネルギッシュ」で「力強く」「意志力」と勢いがあります。
なにをするにしてもしないにしても「決断する、選択する」という意志決定がいちばんたいせつで、その決断がないとあらゆることが始まりません。
決断するだけでなく、力強く一歩を踏み出す。具体的かつ現実的な行動を起こすのが「1」が持つ役割です。
それが「行動力」「積極性」「実行力」といった「推進力の強さ」にもつながります。
「主体的」で外向きのパワーが強く、とても「能動的」で「外交的」な数です。
勢いがあり能動的、つまり「1」は「男性性」が強い数だと言えるでしょう。
また「ひとつに集約する」「すべてをまとめる」「統合する」という「リーダーシップ、指導力」を象徴する数字です。
「リーダーシップ」があるということは仲間が必ずいるのです。ですから、仲間をたいせつにするところがあります。
皆を導く指導者「父」「王様」のような強い存在で、いつも上を目指している人です。
陰陽では「陽」つまり「明るい」ので、強い意志を持って皆を引っ張っていく明るいリーダーといえるでしょう。
「1」の段階では、ほかの数が登場していません。「唯一無二の存在」です。
他と比べるものがありませんから「自分本位」「個人主義」になりがちだとも言えます。「自己主張」が強く「自己中心的」になりやすい側面にもつながるでしょう。
「俺が俺が」「私が私が」というふうに自分を前面に押し出していきます。「自分が一番」だと思っているので、自分を見てほしいという気持ちは誰よりも強く、また自分でなんでも決めたい、人の言うことは聞きたくないという一面もあります。
それが弱点として出てしまうと、「尊大」「自信過剰」「自尊心が強い」「虚栄心が強い」「短気」「攻撃性」「好戦的」「支配的」といった性格として出てしまうこともあります。
ただし、他の数字との組み合わせによって、自己主張をわかりやすくあらわすタイプと、自分の心の奥深くに自分をしっかり持っていて、それを見せないタイプがあります。
「0」は「なにもない」「存在しない」ことを表しますが、「1」は「存在する」のです。たった1の差しかありませんが、この差は天と地ほどあります。
「0」から「1」を生み出すには、相当な飛躍つまり「ひらめき」が必要です。ゆえに「ひらめき」の数でもあります。
今まで誰も知り得なかった法則に気づいた人たちがいます。
たとえば万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートン氏は、法則のなかった「0」の世界に「万有引力」という新しい法則「1」を生み出しました。
相対性理論を提唱したアルバート・アインシュタイン氏も法則がなかった「0」の世界に「相対性理論」という理論「1」を生み出し、これが「E=mc^2」という計算式となって原子力爆弾を生み出しました。
無から「1」を生み出すのがどれだけたいへんなことなのか。おわかりいただけたでしょうか。
「1」があるのは自分を持っているということです。迷いがないことにつながリます。
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