鬼は誓う

 部屋に戻り電気をつける。




「……ふぅ」




 三人目も終わった。彼女は今もまだ暗い路地に一人佇んでいる事だろう。


 彼女は果たして、自分が殺された理由を分かっていたのだろうか。




 いや、どうせ何も覚えていないのだろう。


 ただの遊びだった。無邪気な子供の。その程度だ。


 でもだからこそどこまでも残酷なのだ。


 塞ぎ込んだ彼に話しかけ続けた日々を思い出し、胸が苦しくなった。




 ――まだ終わりじゃない。




 あなたの無念を晴らす。


 私は改めて誓った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る