第4話奴隷じゃないよ?
『前回は急にごめんね? 交信を限界まで繋いでいたせいで最後は急に途切れちゃうから』
「まったくだよ。驚きすぎて恐山の中のさらにそのてっぺんで迷いを消す正拳突き100万回を達成してしまったよ」
『あきら? 1日は86400秒しかないのよ? 正拳突きがもう百裂拳になってない? 大丈夫? そちらの世界にはイカれたチート能力はないはずだよ? チート能力でも無理よ? そもそも恐山にどうやって行ったの? 青森までは飛行機だとしても山はどうやって登ったの?』
「もちろん駆け上った。脳を焼く寝取りの衝動エネルギーを使えばこの程度なんでもない」
『大丈夫? 人間辞めてない? これも交信の誤変換かなぁ、あきらがおかしなこと言ってる』
「今回もゆかりはちょっと余裕がありそうだね?」
『ええ、交信のコツはゆっくりと高め合うことだとわかったから。若さに任せて魔力の交わりだけに意識がイッちゃうと一瞬で持っていかれるとわかったよ』
「うんうん、それがすでにアレがソレな言葉に聞こえる僕の脳は、イ〜感じに焼きついてきたのかな」
『いまはお部屋で休憩しているの』
「ヤマトと2人で?」
『そうだよ、交信してるんだから当然でしょ? おかしなあきら』
「おかしいのは僕か、世界か」
『前まではヤマトの奴隷ハーレムが3人いたせいで部屋が狭かったけど、今は奴隷解放宣言のおかげで私とヤマトだけだから広々だよ』
「ヤマトは奴隷が3人もいたのか。異世界転生楽しんでたんだね。それでその3人はどこかに行っちゃったんだ?」
『ん? いなくなったのは2人だよ?』
「へっ?」
『私も奴隷にされちゃったから』
「えぇぇええええええ!?」
『今はもう奴隷じゃないから安心して? それより聞いてよ! いなくなった奴隷の片方が犬耳の獣人だったんだけど、匂い嗅いだだけでこの人はいい人だって! そんなの匂い嗅いだだけでわかるわけないじゃんねー、んっ、こんなに、ケダモノ……なのに』
「うん、定番だね。いっそ落ち着いて来たよ」
『そう……? ごめん、ね? あきら』
「ああ、うん。交信大変だね、ムリしなくていいよ?」
『そのこと……じゃなくて……あっ、色々……、転生する前からの……アッ!』
「えっ!? 転生前からなに!? なんなの!?」
『あっ……ああああああああああああああああああああああああ!!!!』
「ゆかりぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
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