掛け合いセリフ 1~20
1.未練
a「ねぇ先輩,今はそっちで元気にやってる?待っててくれた友達には会えた?」
b「ああ,昔と何にも変わってなかったぜ。」
a「行く前に伝えておけば良かったかな。私,ずっと先輩に言いたかったことがあってさ。聞いてくれる?」
b「しゃーねぇ,聞いてやるよ。今更俺の嫌いなとことか言うなよ?」
a「ずっとあなたのそばに居たかったから,言えなかった。先輩にとって私は,ただの後輩だったでしょ?わかってる。でもね,私は先輩のこと……好きだったよ。」
b「……!お前,それ……」
a「なんて,もうどこにも居ないのに何言ってるんだか。もう行くね。またお墓参り来るから。」
b「……勝手に決めつけてんじゃねぇよ。言いたいことだけ言ったら帰りやがって。ったく,嫌いなとこ言われた方がいっそ清々したのかもな。」
2.悪魔の囁き
a「お前が本当に思ってることを教えてやろうか?」
b「要らない。私はみんなと一緒にいたいの!」
a「1人になりたい。」
b「……!みんなが大好きで……」
a「愛して欲しくて。」
b「みんなは凄いの……」
a「誰かに認められたい。」
b「でも……私は大丈夫……」
a「誰でもいい,助けて。」
b「……そんな事言うの,あんたが初めてだよ。そう。本当は全部どうでもいいの。」
a「それがお前の本性だ。優等生はもう要らない。」
3.モーニングコール
a「お義兄ちゃん起きて。起きてってば。」
b「あぁ?うるっせぇな。」
a「……え?」
b「……お義兄ちゃん?…………待って〇〇ちゃんだったの!?えっ,何で!?」
a「お義姉ちゃんが起こしてきてって。」
b「姉貴何でそういうことすんの……。絶対目付き悪かったし,声も低かったし,怖かったよね?」
a「あ,いやちょっとびっくりしたけど……」
b「ホンットにごめん!うるさいなんて思ってないから!俺が朝弱いだけだから!」
a「えっと,まぁ,お義兄ちゃんの新しい一面が見られたってことでOKかな。てか,今日遊びに行く約束だったんだから早く起きてよね。」
b「えぇ,俺より男前じゃん……。てか姉貴の奴,分かっててやったでしょ。」
a「あ,お義姉ちゃん。じゃあ先に準備して待ってるから!」
b「……姉貴。俺,義妹(いもうと)に嫌われたらマジで死ぬかも。」
4.決戦
a「よせ!いくらなんでも無茶だ!」
b「問題ない!このくらい大したことねぇよ。」
a「相手は20人を超えているんだぞ!?対してこちらは俺とお前しかいない!」
b「お前のその両腕はもう使えねぇから,実質俺一人だな。」
a「分かっていて何故戦おうとする!?」
b「ここで逃がしたら,二度とお目にかかれないかもしれないぜ?」
a「だが……」
b「心配すんなって。俺を誰だと思ってんだ。『お前の』相棒だぜ?」
5.薬の調合
a「おい!自分で作った薬を試飲したものの,調合を間違えたらしく,幼児化したと聞いたが大丈夫か!?」
b「うん,とってもわかりやすいあらすじ説明をありがとう。でも可愛いでしょ?」
a「んなこと言ってる場合かよ……」
b「まぁ,記憶はそのままだし,他も特に異常はないんだよね。」
a「んで?時間経過で元に戻るのか?」
b「んー,どうだろう?経過してみないとわかんないけど,元に戻す薬を作った方が早いかなぁ。」
a「お前,その状態でどーやって作るんだよ。」
b「え?何言ってるの?ボクの言う通りに君が作るんだよ?」
a「はぁ?」
b「だ・か・ら,君が作るんだよ?ほらほら,早く準備して!」
a「お前なぁ,もう突っ込む気にもなんねぇわ。」
6.家族写真
a「あれ,この写真……?」
b「どうした?あ……」
a「兄さん……姉さん……」
b「……」
a「おかしいなぁ。事故からもう5年。悲しみなんて捨てたはずなのに,乗り越えたはずなのになぁ。」
b「捨てなくたっていいんじゃないか?」
a「え?」
b「悲しみを捨てるのと,乗り越えるのとは違うだろ?」
a「でも,いつまでもこんな事言ってらんないよ。」
b「悲しみをそのままにしておくか,それを力にするかはお前次第だろ。」
a「捨てなかったら,いつまで経っても泣きたくなる。1人で泣くのはもう嫌なんだ。」
b「泣きたい時は泣きゃいいんだよ。1人が嫌なら,俺が受け止めてやる。」
7.涙と処刑人
a「何でここにいるの?」
b「罪人は裁かれるのが当然でしょう?」
a「あんたは何もしてないじゃない!悪いのはあいつよ!」
b「そうよ。でも,私は愛した人の罪を被るの。」
a「どうしてそこまで……」
b「私が裁かれれば,私はあの人の心に居続けるの。いつまでも消えない呪いのようにね。大丈夫。貴女は貴女の職務を全うしなさい。」
a「今からでも間に合うわ!全部嘘だったと言って!」
b「いいのよ。もう死なせて。これまでずっと孤独だった。何度も消えてしまいたいと思ったわ。でも,最期に貴女のような人に出会えて良かった。ありがとう。」
a「……。被告人を,処刑します。」
8.終末の国
a「女王様,お一人で寂しくはありませんか?」
b「……!何をしている!この城はもう火の海だ。お前も逃げなければ焼け死ぬのだぞ!?」
a「分かっていますよ。ですからこれは,最後の御奉仕です。私は最後までここを離れません。」
b「何故だ!これは全て妾のせいなのだぞ?妾はここから出られない!もう逃げられはしないのだ!?」
a「……なぁ,あの頃を覚えてるか?お前が城を抜け出して街へ遊びに来ていた頃だ。」
b「突然何を……」
a「あの時の俺は,一緒に遊んでいる子が,王女だなんて知らなかった。でも,幸せな時間だった。」
b「……覚えてるわ。あの夜見た,流れ星も。」
a「あの時俺は,死ぬまでずっと,お前といられるようにって願ったんだ。」
b「あなたは私の執事として,いつまでもそばにいてくれたわ。」
a「人々がお前を恨み,妬んだとしても,俺はお前のそばにいると誓う。ここを離れない理由は,それで十分だろう?」
b「……バカ。ホントにバカね。だけど,大好きよ。きっと,あなたが思っているよりもずっと,あなたが,大好き。」
a「この扉,開けてやれなくてごめんな。でも,死ぬ時は一緒だぜ。」
9.ネイル
a「ああいう綺麗なネイルって憧れるよねー。」
b「俺がやってあげよっか?」
a「あんたできるの?」
b「もっちろん!じゃあ姉ちゃんこっち来て!」
a「下手だったら殴るからね。」
b「ふふん。ハイ,手出して。俺の器用さ舐めんなよー?」
a「お手並み拝見といこうかな。……なかなか上手いじゃん。もしかしてやったことある?」
b「そりゃああるよ?こーゆーのはモテる男の必須ステータスでしょ。」
a「ぐっ……。悔しいけど顔だけはいいんだよなうちの弟。今まで何人の女を泣かせてきたんだか。」
b「ねぇ,俺めっちゃ綺麗にネイル塗ったよね?『顔だけは』って酷くない?あと泣かせてないから。」
10.共犯
a「(どうしよう…頭がクラクラする…でも立ってなきゃ…)」
b「お疲れ様〜,隣いい?」
a「あ,うん,いいよ…」
b「こういう待ち時間ってダルいよね〜。もう座っちゃおっか。」
a「え…」
b「ほ~ら座った座った〜。あ,怒られたら共犯ね!」
a「…あの,ありがと。」
b「ん〜,何が?」
a「頭痛いの,気づいてたんでしょ。」
b「あ〜,バレてた…?1番恥ずいやつじゃん…」
a「そんなことないよ。カッコよかった。」
b「そお?じゃあいっか!」
11.迷宮の約束
a「俺が,お前を助け出す。無理な願いかもしれないが,今は俺を信じてくれ。」
b「『今は』じゃなくて,ずっと信じてるよ。あんただけは,私を見捨てないって。」
a「そうか。世界中の誰もがお前の敵になっても,俺だけはお前を裏切らないと約束する。」
b「ねぇ,それ私どんな大罪犯したのw」
a「いや,よくある言い回しだろっ!」
b「そうなんだけどさ。いつも気になってたんだよね。」
a「ったく,こっちの気も知らねぇで。でもまぁ元気そうで安心した。」
b「心配してくれてありがと。私は大丈夫。」
a「必ず連れ出してみせる。だから,もう少しだけ待てるか?」
b「うん。いつまでも,待ってる。」
12.口移し
a「こんなところに連れてくるとはどういった用件だ?」
b「あら,決まってるじゃない。あなたに愛を伝えに来たのよ。チュッ」
a「……?うっ…。貴様……俺に……何をした……。」
b「甘くて苦い毒薬のお味はいかが?」
a「毒薬……だと……!?」
b「そうよ。飲んだ人間を数秒で死に至らしめる猛毒。あなたのために2人で開発したの。」
a「誰のことを,言っている……?」
b「あなたが女を手玉にとって罪を重ねているのは分かっていたわ。先日の彼女の一件もそう。だから終わらせたかったの。」
a「貴様ら……繋がって……いたの,か……」
b「口移しで注いだ毒は,やがて私の体も蝕んでいく。でも心配しないで。まだあなたを愛してるわ。だから,これからもずっと一緒よ。」
13.人使いの荒い男
a「電話の相手はあの若いオマワリサンかしら?随分と嫌われたものね。」
b「構いやしねぇよ。」
a「残念だわ。折角仲良くなれると思ったのに。」
b「はは,呆気なくフラれちまったな。ま,その分はお前に働いてもらうから,俺はいいんだけどよ。」
a「あら,人使いの荒い男はモテないわよ?」
b「何言ってんだ。この人使いの荒い怪盗に,ファンが山ほどいるんだぜ?」
a「その顔ムカつくわね。まぁいいわ。さっさと準備を進めましょう。次の標的は,財閥の御曹司が持つリングよ。」
b「分かってるよ。あそこは侵入さえ上手く行けば問題ねぇ。中の警備は,ザルもいいところだからな。」
a「知ってるわよ。自分たちの警備にどれだけ自信があるのかしらね,あのお馬鹿さんたちは。」
b「知ったことかよ。行くぞ,相棒サン?」
14.告げられた真実
a「そこをどけ!この城にはもう王とお前しかいない!」
b「嫌よ。王妃である私が,この城を開け渡すわけにはいかないわ。」
a「私は王に復讐すると誓ったんだ!邪魔をするなら幼馴染のお前であろうと許さない!」
b「随分彼に執着してるのね。証拠でもあるの?」
a「父は王の親衛隊長だった。そんな立場の人間を殺せる奴など,王しかいない!それが何よりの証拠だ!」
b「へぇ,そんなことで彼が主犯だと決めつけるのね。でもあの人にそんなことできない。臆病なのはあなたも知ってるでしょう?」
a「じゃあ他に誰がいるというんだ!」
b「いるじゃない。王に次ぐ力を持ち,剣士の血を引く者が。」
a「何を言っている?まさか!?」
b「そうよ,あなたの父親を殺したのは私。王に意見ばかりで何の役にも立たない。だから邪魔だったのよ。」
a「嘘だ!嘘だと言ってくれ!」
b「残念ね。そんなことも知らないで,たくさんの人を巻き込んで。あなたのせいで無関係な人間がどれだけ死んだと思ってるの?」
a「やめろ!」
b「この騒ぎはもう抑えられないわ。王の首を取らない限り,民衆は止まらない。あなたは無実の人間を,身勝手な思い込みのために死なせるのかしら?結末を楽しみにしてるわ。」
15.生きていく力
a「あのっ,オレンジはいりませんか?ひとつ70円だよ!」
b「ん〜,その値段だとちょっと高ぇなぁ。60円でどうだ?」
a「で,でも……。これはパパとママが一生懸命作ったオレンジなんだ!70円の価値はあるよ!」
b「みんながみんな買ってくれるなんて思っちゃダメだぜ?安かったら買うんだけどなぁ。」
a「うーん……。でもこれは70円!その代わりふたつなら130円,みっつなら190円!」
b「ふーん。じゃあみっつで。」
a「あ,ありがとう!……あれ,210円も貰っちゃったよ?」
b「そうやって,売るコツを覚えろ。貧しくても,沢山学べ。生きていく力を身につけるんだ。俺はそうやって生きてきた。」
a「お兄ちゃんも?」
b「まぁな。そうするしか生きていけねぇ奴はいくらでもいる。お前は,埋もれるんじゃねぇぞ。」
a「うん,ありがとう!またね,お兄ちゃん!」
b「おう。その金で父さんたち喜ばせてやれよ。」
16.決定事項
a「待ちなさいよ!何のつもりなの!?」
b「つもりも何も,証拠に基づいて彼を捕らえたに過ぎない。」
a「ふざけるのも大概にして!」
b「上司に向かって,いい態度だな。」
a「私は今,あんた個人と話をしてるの!あんなの全部でっち上げじゃない!」
b「そう断言する根拠は?」
a「あの人は昨夜,私やあの子たちと一緒にいたのよ!だから殺人なんてやれるはずない。」
b「近しい人間の話は,証拠として扱われない。」
a「こんな事,許されると思ってるの!?」
b「許されない行為だから,俺たちがやっているんじゃないか。俺たちなら,違法は合法に変えられる。」
a「そんな話をしてるんじゃない!誤認逮捕が残す禍根は,あんたが1番よく分かってるはずでしょ!」
b「彼を守るためだ。強引にでも隔離しておくのが1番安全だ。それが何故分からない?」
a「そうだとしても!あんたの父さんだって……」
b「黙れ。これは決定事項だ。彼も直に解放する。」
17.バレンタイン
a「貰っておいて言うのも違う気がするけど,君がこういうイベントに参加するのは以外だったね。」
b「いいじゃないですか。どうせ大人になったら冷めていくんです。だったら今のうちに経験しておかないと。」
a「君のそういう現実主義なところ,嫌いじゃないよ。」
b「知ってます。でも良いんですか?簡単に信用しちゃって。毒入れてたらどうします?」
a「問題ないさ。その場合,君は何も言わずに渡すだろうからね。……うん,美味しい。」
b「ボスは全部お見通しですね。今,チョコに合う紅茶をご用意しますよ。」
18.卒業の日
a「先輩,卒業おめでとう。」
b「ありがとう。やっとこの堅苦しい寮生活から抜けられるよ。」
a「先輩嫌いだもんね,ここの寮生活。」
b「ああ。でも何となく後味が悪いのは,手のかかる馬鹿な後輩のせいかな。」
a「優秀で有能な可愛い後輩の間違いじゃない?」
b「ハイハイ,そういうことにしときますよ。」
a「先輩,外で勉強してここの先生になるんでしょ?」
b「そのつもりさ。僕はね,この学園を変えたいんだ。……君や僕のような思いをする人を出さないために。」
a「やれるよ絶対。だから,帰ってきて。私たちの,ううん,私のところに。」
b「ありがとう。約束するよ。」
a「大好きだよ,先輩。」
b「君と共に過ごせたこと,誇りに思う。」
19.Wait for…
a「お,お願いします!もうやめてください!」
b「やめてください,ねぇ?何で僕が悪いみたいな話になってるの?」
a「ご,ごめんなさい……でも!」
b「君が約束を破ったのがいけないんだよ。」
a「でも,ここまでやるなんて聞いてません!」
b「言ってないよ?僕との約束だったんだから,これくらいは当然だよね。」
a「待ってください!」
b「待ってあげてもいいけど,苦しむのは君なのにね?」
a「え?何言って……」
b「『死ぬ』のは待ってあげるけど,『甚振る』のは待ってあげないよ。」
a「嫌!まだ死にたくない!」
b「あーあ,『待って』なんて言わなかったら楽だったのに。さて,今日はどんな作品ができるかな?」
20.同僚
a「あんた,あの子の信念に負けたわね。」
b「おかげでこの様だ。一つ聞かせて欲しい。お前もあちら側の人間なのか?」
a「あちら側?」
b「あぁ。一部の奴らの犠牲によって成り立つ,偽善の社会を認めるのか?」
a「……人間ってね,残虐な生き物なのよ。」
b「突然何を…」
a「だってよく言うじゃない?『我を忘れて殺してしまった』って。追い詰められた時,人間は自らの秘められた残虐性に気づいてしまう。」
b「残虐性が滲み出た結果が,この社会だと?」
a「さぁ,どうかしら。でも私は好きよ。残酷で美しいこの世界が。……それに抗おうと戦った貴方のことが。」
b「その台詞,もっと早く聞きたかったよ。こんな死に際に聞きたくは無かったな。」
a「馬鹿ね。こんなことも無ければ一生言わなかったわよ。」
b「そうか。それなら,俺がやったことも間違っていないのかもしれない。」
a「間違ってなんか無いわよ。正しくも無いけれど。」
b「殺さなくていいのか?そのために来たんだろう?」
a「やめたわ。放っておいたら死ぬでしょう?それに,あとからあの子が来るじゃない。死ぬか殺されるかは,彼女の判断に委ねましょう。」
b「お前は俺が出会った中で,1番残酷だ。」
a「さようなら。次会うときは地獄でね。そしたら今度こそ,愛し合いましょう。」
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