第8話

私はお父さんとお母さんにイギリスに行くことを伝えた。すんなり受け入れてくれた。そしてその日がやってきた。

「今日からイギリスかー、言葉とか何も知らないけどいいのかなー、」


私は多少心配していた。すると玲音が来た。

「いや、イギリスの言語は基本英語だから、大丈夫。あ、でもたまに色々ででくるけど。俺、生きてるときの幼少期はイギリスで過ごしてるからわかるから、ま、聞いてよ。」

と、私の心配をやすらがせるようなことを言ってくれた。


「玲音って優しいね」

私はぽつんとつぶやいた。

「玲子ってよく褒めてくれるよね。俺さ、虐待まではいかないけど小さい頃にひどい扱い受けててさ、あんなに優しい夫婦から生まれてるから当たり前のように優しいよね。」

玲音が私に過去を話す。すると母さんの優しい声が響いた。


「いってらっしゃい!」

「うん!いってきます!」

私は元気よく返事をした。

「行くぞ玲子、玲音も行くのか?」

「はい!」

「よし、行こう。」

「いってきます。」

「これからあと2年向き合ってお母さんと玲華と話すことはないのか。」

と思うと少し悲しくなったりもした。でも、夢を追うことは、いいことだから、行くことを辞めようということは思いもしなかった。そこから何十時間とたち、イギリスについた。


「うわーすごーい日本初めて出たー」

私はそういった。

「ほら、今日はもう寝たほうが明日のためになる。玲子の学校はない、自分で勉強しなさい。高校卒業レベルになったら日本に戻って高校卒業テストを受けてもらう。そこからはイギリスでも日本でも好きな方にいればいい。そこで大学にでもいけ。」


「うん!」

お父さんは私のことをよく考えてくれていた。

「ここが今日からお父さんと玲子の家だ。」

普通のマンションの一つみたいな感じの家だ。

「自分の部屋に荷物でもおいて風呂でも入れ」

「わかった。」

私は自分の部屋に向かった。私は少し自分の部屋にある窓の枠にもたれかかった。


「ねぇ、どう?イギリス、疲れたでしょ」

玲音は私にそう問いかけた。

「え?なんでわかるの?」

「いや、ここ幽霊多いしさ、そりゃ疲れるでしょ」

「へぇー、そういうことなんだー」

「…」

「ねぇこっち向いて」



「え?」



私は玲音の言うとおり玲音の方を向いた。すると玲音が私の近くへよりキスをした。



「え?」

私はあまりのことに驚きを隠せなかった。

「あ!ごめんね。でもさ、もうこれぐらいい良かったよね?、え?だめだった?良かったよね?」


私は嬉しさと驚きで涙が溢れてしまった。

「玲音、ありがとう」

私は泣きながらそういった。これが初めて玲音とキスをした日だった。

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