第2話
「あのさ、そういえば名前聞いてなかったね」
「あ、うん 私は坂下玲子(さかしたれいこ)」
「へー、俺は木ノ下玲音(きのしたれお)呼び捨てでいいから」
「わかった」
「とりま俺家ないからいかせてよ」
「そっか、わかった」
そんなかんじで、幽霊の玲音と、過ごすことになった。
「幽霊と話してるなんて変な感じ」
私はそんなことを思いながらも玲音を家に呼び二人でこれからどうするか話し合った。
「そういえば玲子、お前いつから俺が見えたんだ?」
玲音は、聞いてきた。
「えっと、3年くらい前?」
「ふーんそうだったんだー」
「うん…」
「…」
「あ、あのさ、玲音はこれからどうしたいの? 幸せに成仏したい?それともずっとこの世界にいる?」
私は聞いてみた。すると玲音は、
「新しい恋で忘れたい」
そう言った。
「え、じゃあ新しい恋で忘れて成仏したいの?」
「うん」
玲音は、そう言い、二人の場の空気は沈黙におちいった。
「あ、あのさ、」
私は声をあげた。
「え、なに?」
玲音は、純粋に聞いてきた。
「私ね、」
「うん」
「実は玲音が、好きなの…」
「え?… なにそれ?冗談? 幽霊の俺好きになるなんて変だよ」
「変でもいいの!私は玲音が好き!玲音のことが見えるようになってからずっと…ごめん声張りあげちゃって」
「いや、いいありがとう見えるようになってからって3年も…長すぎだろ」
玲音はそう言い下を向いた。
「どうしたの?」
「わかんないのかよ 俺、好きなんて言われるの初めてですげぇ嬉しくて、その、前の娘は俺の方なんて向いてくれなくて永遠の片想いだったし、すごい玲子から、大きな愛なげられるかんじ、ほんと嬉しい」
玲音は、泣きながらそう言いこっちを向いた。
「そうだったんだ大変だったね。ほら、おいで、」
私は玲音を、横に呼んだ。
「あのさ、俺、見える人には人のようにできるから、」
そう言い抱きついてきた。
私も泣いてしまった。
「私も、3年の片思いだから一生そうなるかと思ったけど…」
「そんなことない。これからよろしくな」
「うん…」
玲音にそう言われ、私はすごく嬉しかった。すると妹が来た。
「お姉ちゃん!夜ご飯だよ!え?なんで泣いてんの?」
私は急いで嘘をついた。
「今、ちょっと感動もののドラマ見てた。」
「ふーんじゃあ行こう!」
「うん」
そう言い夜ご飯を食べた。
「あのねー、今お姉ちゃん泣いてたんだよー!やばくなーい?」
「ん?何かあったの?」
「おいおいなんか変なもんでも見えんのかー?」
夜ご飯のときは何事もないいつもどうりの家族だった。
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