第38話 勇者たちの成長-治療師編-

(side夏美)


正直フローレンスさんの授業はかなりキツい。でも教え方は丁寧だし、聞いた質問には絶対答えてくれるいい人。

現時点で治療が1番出来る人は佐藤華ちゃん。

もともと華さんって言ってたけどなんかむず痒いからみんなみたいに華ちゃんって呼んでと言われた。他の人にも同じことを言ってるみたい。理由は分からないけどね。

まあ、それは置いといて華ちゃんの能力は『完全治療アウクレピオス』と言うらしい。どうやら私と同じ神様の名前が使われている能力名らしく、その効果は名前の通り治療特化。今ではほとんどの傷を治せるようになっている。フローレンスさんにはできるだけ体力を使わずに能力を使う方法を教えて貰っているそう。

あと意外だったのは環くんも治療の上達速度が早いということかな?勉強したくないと言っていたけど実はちゃんと努力家らしく、よくフローレンスさんに聞きに行っているのを見かけている。目立つ人はその2人で私を含めた3人はもともとの治療としての能力があくまで副産物のようなものなのでそこまで強くはないけど、みんなで頑張ったりしてる。


********************


今日は三組に分かれて治療のお手伝いをすることになった。分かれ方は私と歩くん、環くんとあすなさん、華ちゃん。華ちゃん1人なのは1人でもなんとかなるから大丈夫と言われたかららしい。すごく寂しそう見えた。治療する場所は私たちはルクス=ラトン聖堂という場所で治療するらしい。環くんとあすなさんはラクス=ラトン聖堂、華ちゃんはレクス=ラトン大聖堂という場所に行くらしい。ちなみに聖堂では軽い怪我や痛み、風邪とかを和らげたり治したりするらしく、大聖堂では並大抵の人では治せないような重たい病気を治したりするそう。


「ここが、ルクス=ラトン聖堂であってるのかな?」


「多分な。確かフロイレンって言う人に会えばいいらしい。」


「なら聖堂の人に聞いてみようかな?」


「あれ?というか聖堂の前になんか凄そうな服を着た人いない?」


「ほんとだ。あの人がフロイレンさんなのかな?」


「見た目は治療師というより聖職者に近い気もするがあんな堂々と立ってるしフロイレンさんだと思う。」


「ここにいても仕方ないし聞いてくる!」


間違ってたら恥ずかしいけどここは聞くしかない!


「すみません。もしかしてフロイレンさんですか?」


「?…はい、私はフロイレンと言いますが、、、治療の依頼ですか?それとも祈りを捧げますか?」


「いえ、フローレンスさんに紹介されて来たんですが……。」


「ああ!フローレンス様から指導を受けている勇者様ですね!お待ちしておりました。さあさあ聖堂の中に。」


「は、はい!」


「そんなに緊張しなくてもいいですよ?ここに来る人は軽い怪我をしてたり風邪などを治して欲しい人かここに祈りを捧げに来る人だけですから。治療も失敗しても後遺症なんて残らないのですし、わたしもついていますので安心してください。」


「あ、ありがとうございます!」


「いえいえ、それでは今回のお仕事ですが普通に治療に来た人を治療するだけで大丈夫です。たまに難しい病気もありますがその時は私が何とかするので安心してください。何か質問はありますか?」


「ありません。」


「ないです。」


「分かりました。おや?ちょうどおひとり来たみたいですね。早速治療をしていきましょうか。」


-1人目-


「実は昨日から頭痛が酷くて。少し倦怠感もあるんです。本当は薬を飲めば2、3日で治るとは思うんですが、生憎息子の誕生日が明日で、しっかりと祝ってあげたいんです。この熱を治してください!お願いします!」


「もちろんです。息子さんに喜ばれるようにがんばって下さいね。それでは夏美さん、治療をお願いしますね。」


「は、はい!えっと、治療をさせて頂く日下夏美と言います。よろしくお願いします。」


「こちらこそ、よろしく頼むよ。」


確か治療の加護を持ってた気がするけどこれって相手の状態が分かるって感じなのかな?頭の中でぼんやりと今の状態と最適な治療方法が分かる。


「『最適治療オープマル・ヒール


……対象に過度のストレスを確認、能力『治療』『誘いし睡魔』を使用します。なお、『誘いし睡魔』については3時間の強制睡眠を行わせます。


「えっと、許可します。」


…対象に能力の使用を確認。………成功しました。治療を終了します。


「おや、寝てしまいましたか?」


「いえ、過度のストレスが原因のようで私が眠らせました。どこかに寝れる場所はありませんかね?」


「なるほど。そんなことが分かるのですね。睡眠の場所は私が見つけておきますね。」


「ありがとうございます!」


「いえいえ、普段治療に困る熱を簡単に治してくれたのですから、これくらいはしますよ。」


「この熱ってそんなに難しいんですか?」


「難しくは無いし治療もできるんだけどね。何度も熱に罹ったりと大変なんだよ。今度からはここで眠らせるのもいいね。ちなみに何時間ほどでしょうか?」


「3時間だそうです。」


「なるほど。今度このような患者が来たらやってみますか。では次に人が来た場合には歩さんが治療するようにしましょう。それまでゆっくりして言ってください。聖堂内を見に行ってもいいですよ?」


「それなら私行ってもいいですか?」


「もちろんいいですよ。ただしあまり物には触らないようにお願いしますね。歩さんが治療を完了させたら及び致しますね。」


「分かりました!ありがとうございます。」


ちょっとだけ気になってた聖堂の中、楽しみだなぁ。


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違うんです!ちょっとピカチュウが使えるようになったり友達とインク塗りゲームを7時間ほどやったりしたら更新出来なかっただけなんです!許してください!


お読み下さりありがとうございます!

是非、評価等をしてください!喜びます。

拙い文章ですが精一杯頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m


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