【カクヨム作家紹介シリーズ】モブ モブ夫からのメッセージ[第五弾]

「カクヨム作家紹介シリーズ」第五弾です。

 このシリーズがここまで続いたのはひとえに宇宙店主様がはた迷惑なメッセージをくれたおかげでしょう。

 なぜ、ここでそんなことに言及するかというと、「第四話目にして、『宇宙店主』の四文字熟語の印刷が途絶えた事が非常に不快ですね」という悪質さの低いクレームがあり、それに屈してしまったからです。

 ついでなので、宣伝しておきましょう。現在、宇宙店主様はメール友達を募集しております。これを見た方はご自宅にある宇宙店主著の書籍をひっくり返して、個宇宙人情報の記述を探し、お手元の端末で連絡を取ってください。これは推奨でもなければ、要望でもありません。命令です。よろしくお願いいたします。


 さて、今回は皆さんご存知のモブ モブ夫さんです。

 でも、声が聞こえてくるかのようです。一体、いつ「焦海ひしがた異魚にんふ」の続きをいつ書くんだよ! 何年止まってんだ! え!?

 そうなんです、みんなが待ち望んでいる「焦海しょうかい異魚だごん」の第三幕だか未完の天使篇だかはいつ出るんでしょう。それは私にもわからないことです。


 この物語は、まさにスーパークトゥルフ大戦とでも呼ぶべき内容で、クトゥルフの邪神を呼び出す魔術師、邪神の呪いを身に宿した改造人間、そして、邪神そのものが跳梁跋扈しています。第一次大戦直後の大日本帝国を舞台に、世界の趨勢を極める戦いが闇の中で始まりました。

 クトゥルーファンならずともワクワクするストーリー展開、細部に宿るおぞましくも美しい描写、軽妙で洒脱なキャラクターたち。そのどれもが読者の期待を裏切らないものでしょう。


 ですが、このシリーズは【カクヨム作家紹介シリーズ】です。モブ モブ夫さんとは何者なのでしょう。

 ていうか、モブって何?

 よくわからないので、あの栄誉あるChatGPTに聞いてみましょう。


「『モブ』という言葉は、主にアニメやマンガなどのコンテンツに登場する、背景や群衆などの役割を持つ人々を指します。彼らの役割は物語を牽引することではなく、単にシーンを補完する役割を担っています。また、最近では、ネット上で匿名性を重視する人々のことを『モブ』と呼ぶ傾向にあります。

 このように、大勢の中に紛れて自分の存在を主張しない人々が『モブ』に該当します」


 どうも矛盾する回答をいただきました。モブ モブ夫さんは作家です。自分の存在を主張しない作家などあり得るのでしょうか。

 それが、あり得るのです。モブ モブ夫さんを単体だと考えると、矛盾が生じます。ですが、モブ モブ夫さんを群体だと考えたらどうでしょうか。

 モブ モブ夫さんは無数にいるのです。世間に潜み、社会の中で生活し、常に目を光らせています。


 モブ モブ夫さんの正体は群衆です。あるいは大衆といってもいい。

 逆に問いましょう。あなたは何者ですか? あなたは個を確立させた存在ですか? 自分が何者だと断言できますか?

 それができないなら、あなたも大衆モブだといえます。


 モブ モブ夫とは、世界にあまねく存在する、平凡な自我そのものなのです。


 え? 私に個が確立しているか尋ねたいのですか。私が何者か、ですか。

 私は……。私の名前は…………モブ モブ夫。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る