陣馬山・景信山・高尾山 三山物語
最初の
本当に急だったが、せっかくなので登ることにする。あまりの急さに普段使ってない筋肉を使うことになる。長い三百メートルだった。
謎の像が建っている。どう見ても、四つ足に陰茎が生えているとしか思えない。まさしく謎の像だ。
ベンチでいったん荷物を整理し、山小屋を見に行く。うっかりストックを置き忘れてしまった。
しばらくして気づき、ベンチに戻る。登山者のじいさんが私のストックを手に取り、まざまざと眺めていた。私は「ありがとうございます」と礼を言い、ストックを取り戻す。
はたと考える。果たして、礼を言うようなことだっただろうか。
山小屋は清水茶屋と信玄茶屋が開いていた。どちらにも陣馬そばなるものが売っている。後に行った方の信玄茶屋で陣馬そばを注文し、持ってきていたビールを飲む。
陣馬そばは山菜と椎茸、なめ茸が入っており、とても美味い。最近、立ち食いそばのそばが不味く感じるようになってしまったのだが、美味しく食べられるそばだった。
そばを食べ終えると温かいお茶が用意されていた。とてもサービスがいい。店員の接客も丁寧で和やかだ。
陣馬山からはそのまま明王峠に引き返し、
高尾山まで来ると本格的な登山者がいなくなるので、少し場違いな気がしてしまう。いや、私が間違っているのではなく、軽装で来ている彼らが間違っているのだと思おう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます