戻った?

3月15日


気づいたら、見知らぬベットで横たわっていた。

立てないわけじゃない、起きあがろうとすれば起き上がれるレベルだった


(起きましたかハイリさん)

『は、はぁー』


「ハ、ハイリくん涙涙」

『ないくん?』

ないくんは、ショタボ配信で有名配信者だ

そして、僕のお友達ってところ?


(では、話を、)

「ハイリくん〜〜〜〜涙」

全く俺の友達は、、、

『うるさい

 すみませんお願いします』

「いたいし涙心配してるだけじゃんか涙」

(あ、あぁ〜じゃ説明させていただきますね?)



(ハイリさんは癌です)

『はぁ、、』

大体わかってたことだ

(ただ、、、、違うことがあって)

『はぁ、』


どうせ、死ぬことには何も変わらない

俺の目は死んでいると思う


多分生きる屍ってやつ?

こんな、ふざけられるくらいプラスに考えて冷静だったのかもしれない


「ハイリくん涙」

ないは、結果を聞かされているんだろう

泣き虫の彼はさらに目をはらして俺のために

泣いてくれている

そんなんなら、どうせ

『末期ですよね?』


(、、、はい、すみません)



『わかってたんで大丈夫です』


ニコッと笑ったつもりだ

でも、人の目にはどう映ったのだろうか


「ハイリくん話は最後まで聞かないと、、」

『そうだね、』

乾かない涙を輝かせ、目では受け入れないことが丸わかりなないは、シンプルに正論をかましてきた


(不思議なんですよね、、、、)

また、違った表情を見せる医者は乾いた感情に少しの潤いを与えてくれる


そろそろまじめに話を聞かないとな、、、

目を医師に合わせることにした


(死んだ瞬間、桜の花びらになるなんて)


それは聞いたことのある言葉だった

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