氷に覆われた地球で目覚めた極炎の少女と憑依者の少年は、世界救済の旅をする

北条トキタ

第一章

第一章 世界変貌の兆し

 ――女子高生、東郷まりんは数時間前に、生まれて初めての死を経験した。

 ――周囲の建物が軒並み凍り付き、人っ子一人見当たらない街中で。


 ****


 国際都市・首都東京。かつては世界屈指の治安の良さを誇り、政治、経済、公官庁、交通、文化・教育など、多様な日本中の中枢機能が集積していた場所に、その街並みは築かれていた。

 しかし、今や当時の栄華は地に落ちている。昼夜を問わず人々が行き交い、活気に溢れて騒がしかったこの都市は、現在は別の意味で喧騒が支配しているのだから。

 立ち並ぶ高層ビルの真下では、秩序は失われ、暴徒と化した群衆が溢れて店々を襲撃していた。


「ひゃああっ! た、たす、助けてぐだざぁい!」


 白昼の大通りを、目が血走った若い男達に追われながら人混みから飛び出てきたのは、一人の少女まりんだった。

 寝癖があちこちに残る黒毛のふわふわとしたショートヘアに、同色の双眸。黒ハイネックトップスに、ボリューム感のあるワイドパンツを合わせたコーデ。

 美人だと言われる部類には入るだろうが、その幼い顔立ちとつぶらで黒目がちな瞳は、目元に出来た黒ずんだ隈のせいで、見る者に寝不足気味な印象を与えている。


「おい、こら! 待てって言ってるだろうが!」


「ひぁああっ、食べ物なんて持ってないですよ、私! こ、これから行かないといけない所があって……み、見逃してくださぁい!」


 足がもつれたまりんは、白線が平行に描かれた路面に尻餅をつき、男達に助命を願った。

 だが、そんな彼女を男達は取り囲むと、一際体格のいい男が進み出て、髪の毛を引っ掴んだ。


「いだっ! いだいですよぉ!」


「へえ、間近で見ると、思ったより良い女じゃねぇか。まあ、こんな世の中だ。お互い長くは生きられねぇだろうし、場所を変えて楽しもうぜ」


「う、うひぃぃ! い、嫌です。嫌ぁああっ!!」


 まりんは手足をばたつかせて男に抵抗したが、力の差は歴然に思えた。

 反撃に激怒した男達から暴行を受けながら、彼女は、なぜ自分がこんな目に遭っているのかを思い出そうとする。

 しかし、顔面を容赦なく殴られる度に、痛みのあまり意識が飛びかけた。


「あ、あっ……やめてくださいよぉ!」


「うるせぇ、このアマっ! 大人しくしろ!」


 そもそも、かつては平和だった日本の人々の心が、ここまで荒んだ発端は何だったのか。

 まりんが意識を混濁させる中、ビルの壁面に設けられた街頭ビジョンから映像と音声が繰り返しリピートされる。


「皆様、落ち着いて聞いてください。総理は食料の国家備蓄を、国民の皆様に放出する決定をされました。水も食料も十分にあります。どうかパニックを起こさず、冷静に国からの配給を待ってください」


 街頭ビジョンの男性ニュースキャスターの言葉を聞き、まりんは思い出した。

 端を発したのは、二年前。札幌都市圏を半壊させた小型隕石の落下にあることを。

 その日以降、都市跡地を中心に寒波が広がり、世界中で急激な寒冷化による農産物の不作と飢饉が起きることに繋がった。

 しかも、それで終わりではなく、人類を脅かす災害は畳みかけるように更に続いたのではなかったか。

 だが、彼女にはそれが何だったのか、どうしても思い出せなかった。


「……え、ええと。あ、あれ。それでどうなったんでしたっけ?」


「はあ? いきなり何言ってんだ、この女」


 まりんは、虚ろな目で立ち上がる。身長は目の前の男よりも、頭一つ分小さい。彼女は自分の頭を鷲掴みにしている男の右腕を、片手でぐいっと引っ張った。


「な、何だ……が、いでぇっ!」


「離して……って、言いましたよねぇっ!!」


 まりんが握り締めた男の右腕から、みしみしと骨が軋む音が鳴る。男は激痛で顔を歪ませるが、彼女は躊躇なく力任せに腕を捩じり折った。


「う、うぎゃあああっ!」


 男は悲鳴を上げ、みっともなく涙まで流して苦悶の顔で路面に膝を突いた。

 舐め切っていた女相手に、大の男が力負けさせられたのだ。まりんを襲った男達の誰一人として、自分達が返り討ちに遭うことを予想していなかっただろう。

 周囲の男達が呆気にとられている隙に、彼女は一目散に駆け出していた。


「あ……ご、ごめんなさぁい!」


 取り囲んでいる男達の間をすり抜けて、まりんは全力で走って逃げていく。しかし、背後から男達が追ってくる気配はなかった。

 彼女が男達に襲われていても、大通りにいる人々は誰一人気に留めない。

 今となっては、真昼間であろうとこのようなトラブルは日常茶飯事で珍しくもないからだ。

 一向に改善しない慢性的な食糧難から、人々は国に頼ることを諦め、連鎖するように略奪に手を染めるようになった。

 中には先ほどの男達のように、己の欲望を満たすために犯罪に走る者も。日ごとに乱れていく治安に、なぜか警察と自衛隊は対応に動くことすらなくなる。

 そんな無法状態に近い状況を鎮めるため東京都内では、国連から派遣された救世ボランティアが武力で以って、暴動と対峙していた。


「こちらの一画でも暴動を確認。任務内容に従い、ただ今より殲滅を開始する」


「ま、待ってくれよ! 俺らはあんた達に逆らう気なんて、これっぽちも! あ、あああっ……ぎゃああっ!!」


 銃声が聞こえる。人々が叫びながら、逃げ惑う声も。

 まりんが振り返ると、結局、あの後、自分を追ってきていたらしい先ほどの男達が、戦争で使われるような重機関銃で撃ち殺されていた。

 老若男女関係なく、命乞いも聞き入れられず、問答無用だった。銃殺するのに躊躇した様子もない。撃たれた人達は血の涙を流しながら、折り重なって倒れていく。

 その惨劇を行っている主は、顔を黒い全面マスクで覆い、同色のコンバットスーツを着込んだ救世ボランティアの武装した歩兵達だ。

 暴動に対処するためなのは、彼女も理解できる。しかし、それでもなぜ日本の首脳陣が自国の首都で、こんな連中に幅を利かさせているのか分からないが。

 ただ今回だけは、助けられたのは間違いない。あくまで結果的にだが。


「じ、自業自得ですよ! はあ、はあっ……それにしても! ま、またやってしまいました。お父さんに暴力は振るっちゃいけないって禁じられているのにぃ!」


 まりんは走りながら、昔、父から言われた言葉を思い出す。しかし、なぜか記憶は霞がかっており、父の顔が出てこない。

 どうしてそう言われたかなら、はっきりと憶えているというのに。


「ええと……ええとっ」


 きっと慌てているからだと、まりんは思った。救世ボランティアは暴動鎮圧の名目で殺人が認められており、見境がない。

 このままこの場に留まれば、自分も巻き添えを食うことは明白なのだから。

 彼女はもう一度、背後を振り向く。我先に逃げてくる暴動の人々の波が、こちらに走ってきていた。

 更にその向こうから迫ってきているのは、救世ボランティアの構成員達が搭乗した最新鋭の重戦車が一台。

 速度を緩めず、人々を轢き殺しながら猛スピードで走行してきている。

 まるで彼らを支援している世界的な大手兵器メーカー、デストック社が開発した兵器のお披露目会のように。


「ひ、ひぇっ……お父さん、お父さん! 言いつけを守りますからぁ! 助けてください、もうこんな世の中、嫌ですよ!」


 まりんは人波に飲まれながら、重戦車から走って逃げ、溢れる涙を袖で拭きとる。どうして今、幼少期に父から言われた言葉を思い出しているのか分からない。

 もしかしたら、これは現実逃避で、記憶の中の頼りがいのある父の幻影に縋っているのではないかと、彼女は思う。

 いや、違う。何か大事なことを忘れている。そんな気がして、彼女は首から下げた銀のペンダントを手に取った。


「誰かの救世主になれ……。そう、そうです。お父さんは言ってました。力を振るいたいなら、誰か困っている人を助けてあげるために、存分に振るえって」


 確か、事あるごとに言っていた父の口癖だったはずだ。それは思い出せた。しかし、まだまりんの頭はモヤモヤが晴れない。

 何か救世主という言葉に、もっと重要な意味があったはずだと記憶を手繰り寄せようとするが、どうしても出てこなかった。

 父が今、どうして自宅にいないのか。そればかりか、これから自分がどこへ向かおうとしていたのかさえ憶えていないことに、ようやく気付く。

 ただどこかに行くようにと、父から言われていた気だけはするにもかかわらず。

 なぜか記憶が所々、抜け落ちているのだ。まるで記憶喪失にでもなったかのようで困惑する。

 途方に暮れた彼女は、人混みから抜け出し、膝に両手を付いて、走ることを止めた。

 走り疲れて、呼吸が苦しい。振り向くと、背後から追い縋ってきていた重戦車は横に逸れて、別方向に逃げた暴徒達を轢き殺し回っている。


「た、助かりっ……」


 助かった。そう思ったが、まりんの足に縋りつく一人の男の子がいた。親から逸れたのかもしれない。小学生ぐらいの男児だ。

 艶やかで肩まで伸びた、サラサラした黒髪。そして一際目を引くのは、彼の首筋にある拳より一回り大きな火傷痕だ。

 一見すると、その端整な顔立ちからは、男子なのか女子なのか判別がつかない。

 しかし、シンプルな白Tシャツと黒い長ズボンにレトロな三本ラインが入ったスポーティーな服装から、辛うじて男児であろうことが分かった。


「お姉ちゃん。お母さんと逸れちゃったんだ……僕、どうすれば」


 その顔は怯え、まりんのワイドパンツをぎゅっと手で掴んで涙ぐんでいる。救いを懇願しているのが窺える顔だ。

 幸いにも、重戦車は向こうに行ってしまっている。今ならばこの子を連れて逃げることも可能だろう。


「き、君……お母さんはまだ生きているんですね? なら、とりあえず安全な所まで逃げますよ。ちゃんと走れますよね?」


 男児はこくりと頷いたので、まりんはそれを肯定と受け取った。

 このご時世に足手まとい、それも見ず知らずの子供を保護する義理はなかったが、父ならそれを望むに違いないと思ったからだ。

 彼女は、男児の手を引いて走り出す。出動してきている救世ボランティアは、あの重戦車一台だけではなく、歩兵達も大勢いる。

 だから、まりんは男児を連れて横幅の狭い路地を目指して走った。そこを進めば、奴らの目から逃げ切れるのではないかと考えたからだ。

 三階建てビルとビルの隙間、人二人がやっと通れそうな路地に二人は滑り込む。顔を少しだけ路地から外に出して覗くと、大通りは今も惨劇の真っ最中だ。

 重戦車を駆使する救世ボランティアに負けじと、一部の過激な暴徒達もお手製の発煙筒などを投げつけて応戦している。


「……あ、あの東京がこんなことに。まるで紛争地じゃないですか……。に、逃げましょう。この場所もいつ見つかるか分かりませんから」


「う、うん……」


 すぐ後ろでは男児が怖がりながらも、まりんに引っ付いている。彼の手を掴み、路地を進もうとした時、上空からバタバタと特徴的なプロペラ音が響いた。

 見上げると、数機の武装ヘリコプター達が、かなり低空を飛行している。

 黒い機体に髑髏の死神をモチーフにしたロゴが描かれていることから、あれらも救世ボランティアが所有している機体で間違いないだろう。

 見つかったと思い、まりんは焦った。空からだとこの路地は丸見えだし、何より操縦者と目が合った気がしたからだ。

 しかし、武装ヘリ達の攻撃の矛先が向いたのは、彼女の後方にいた人々だった。

 全部で三機の武装ヘリ達が向かった先を目で追うと、大通りの交差点に対して空から機銃掃射し、暴徒達を撃ち殺している。

 血が舞い、肉片が辺りに散らばる程に凄惨だ。その一方的な殺戮を見て、怯えを通り越し、まりんの中で何かが弾けた。


「な、何で……! いい加減にしてくださいよぉ! どうして人間同士で戦うんですかっ!? 今は一致団結して、困難を乗り越えないといけない時なのに!」


 発作的に幅狭の路地から飛び出して、まりんは叫ぶ。それが理性的な行動ではなく、一時の衝動による愚かなことだということは彼女も分かっていた。

 こんな真似をしても、状況が何も変わらないことも。しかし、かつて世界的に平和な国と呼ばれた日本が、ここまで変わり果てたことが許せなかったのだ。

 その上、それをやっているのが、暴動を鎮めるため――?

 いや、はっきり思い出せないが、別の何かに対抗するために国連が民間から募った救世ボランティアだということも、尚更、拍車をかけた。


「ほんとに、いい加減に……して、くださいよぉ。何で争いなんて馬鹿なこと……」


 次第に刹那的な怒りは恐怖で塗り潰されていき、まりんの声はか細くなる。そして震えながら膝を折って、その場に蹲った。

 そんな彼女に気付き、重戦車が進行方向を変え、こちらに近づいてくる。

 更には歩兵隊の一部までもが彼女の元へと移動し始める。もう何も考えたくないと思った。

 重戦車の砲身がまりんに狙いを定め、歩兵達は重機関銃を構える。もう終わりかもしれないと、彼女の心は絶望に支配されていく。

 しかし、後悔はなかった。言いたいことを言ってやったのだから。最後に顔を上げて、これから自分を撃ち殺すであろう悪逆非道な連中の面々を睨みつける。


「た、楽しんでいるんですよね、殺しを? この人でなしっ! そんなあんた達を喜ばせる悲鳴なんて、絶対に上げてやりませんからっ!」


 救世ボランティアの歩兵隊達は、マスクのため表情は窺い知れない。しかし、その身振り手振りのせいか、笑っている気がした。

 何を言っても通じ合えない相手なのだ。まりんは震え上がる程に怖い気持ちを、唇を噛むことで誤魔化す。

 そして立ち上がり、涙を流しながら両腕を左右に広げる。怖くて悔しくて、それでも撃つなら撃ってみろと、彼女なりの抵抗だった。

 自身の死を受け入れた、そんな時のこと。背後からこちらに向かって走ってくる足音が聞こえてきたかと思うと、ふいに服の袖を掴まれる。

 咄嗟に視線を向けてみれば、そこにいたのはさっきの男児だった。

 一時の感情で路地を飛び出し、すっかり意識の外に消えていた彼の姿を見て、まりんの中で決めたばかりの覚悟が揺らぐ。


「お姉……ちゃん、僕……」


「な、何で君まで来るんですかっ。ここに出て来たら、殺されるんですよ? い、今からでも逃げてください!」


 恐怖で声が出ないのか男児は無言のまま、動かない。まるで助けを求めて母親に縋りつく子供のような顔で、まりんにしがみ付いている。

 もう今から逃げ出したとしても間に合わないだろう。死ぬのが自分だけじゃないと気付いたことで、まりんの心に恐怖がぶり返した。


「だ、駄目ですっ! 殺さないでください、せめてこの子だけはっ!」


 男児を守るように、まりんは覆い被さる。救世ボランティアの歩兵達に背中を向け、身を盾として男児を銃撃から庇おうとしたのだ。

 顔見知りでもなく、血の繋がりがある訳でもないが、父から教えられた道徳観念がこの状況下でもそうさせていた。

 記憶が部分的に抜け落ちていても、それが父の教えだったはずなのだ。誰かを守るために力を使えという言葉は、今も彼女の心に刻まれている。

 こんなことをしても、自分の細い身体など、銃弾は易々と貫通してしまうだろうと分かっていても。


「お父さんっ、見ててください! 私は最後まで……お父さんの子として、恥ずかしくないように生きますからっ!」


 まりんの背後で、拳銃の撃鉄が引かれた音がした。彼らが重機関銃ではなく、拳銃を使ったのは、ただ殺すためではないはずだ。

 彼女の自己犠牲精神が癇に障ったのか、甚振るのが目的かもしれなかった。間隔を置いて、次々と発砲される。

 肩、足、腕と急所を恐らく故意に外され、その度に彼女の身体は小さく跳ねた。痛くて痛くて、それでも泣き叫びそうになるのを我慢する。

 全身で覆って抱き抱えている男児は、幸いまだ無事のようだ。しかし、それも時間の問題に過ぎない。このまままりんが殺されれば、次に殺されるのはこの子なのだ。


「い、痛ぁ……っ。でも、負けませ……あ、ぎゃあぁっ!」


 まりんの口から、とうとう悲鳴が漏れた。今度は銃で撃たれた訳ではない。刃物で背中を深々と突き刺され、鋭く熱い痛みが走った。

 彼女のすぐ真後ろにいるのは、救世ボランティアの歩兵達だ。彼らによって、いつの間にか周囲をぐるりと取り囲まれている。

 髪の毛を掴まれ、後頭部に銃口を突き付けられた。血が流れ出ている傷口が熱く、まるで燃えているかのようだと、まりんは思う。

 そして意識を失う刹那、彼女は確かに聞いた。自分を殺そうとする男の声を。


「じゃあな、偽善者の女。お前ら日本国民は、見捨てられたんだよ。まもなく東京には、あいつらが……俺達は迎え撃つため……」


 流暢だが、どこか鈍りのある日本語だった。それに気のせいか、どこか身近な所で聞いた覚えのある声のような気がする。

 しかし、所々、聞き取れなかった上に、意味を理解するよりも前に、激しい衝撃がまりんの頭を突き抜ける。

 時間的には、一瞬の出来事だった。だが、その死に向かうまでの僅かな間、周りの景色がゆっくりと流れ、まるで時間が減速しているように感じた。

 そして全身の血液が沸騰したかのような、不快な気分に襲われていく――

 視界が赤く染まり、死にゆく寸前の彼女に訪れた感情。それは男が放った言葉への疑問と、男児を守れずに死ぬ自身の無力さへの怒りだった。

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