第1話〜信頼してる〜

桜side

私がみんなと仲良くなった、夏翔を好きになったきっかけは全て、あの出来事があったからだ。


       2年前、高1

私はコミ障で、入学当初から1人だった。本当はみんなと話したい。でも、声をかける勇気が出なかった。そんな時、声をかけてくれたのが、みんなだった。


向日葵「ねぇ!」

桜「ビクッえ…?」

び、びっくりした…

撫子「ちょっと、向日葵」

向日葵「ん?」

冬弥「ん?じゃないだろ」

秋斗「急に声かけられたらびっくりしちゃうよ」

向日葵「あ、そっか…ごめんね?」

桜「へ?あ、大丈夫、だよ」

向日葵「そっか、良かった!」

夏翔「ごめんな〜向日葵が」

向日葵「え、ちょっと!?」

桜「ふふふっ」

優しい子たちだな…。

夏翔「…ふっ君、名前は?」

桜「え?あ、花見桜です」

夏翔「桜かぁ…いい名前じゃん!」

桜「え、あ、ありがとう///」

嬉しい…名前褒められたの初めてかもなぁw

向日葵「桜!?」

桜「へ、ぅ、うん」

え、え、え?私、なんか変なこと言っちゃったかな…

向日葵「一緒だ〜!」

何が!?

桜「え?」

向日葵「花の名前!」

桜「はなの、なまえ…」

向日葵「そう!私向日葵!」

撫子「私は撫子だよ」

ひまわりと、なでこ…あ、なでしこか

桜「夏と秋だね」

撫子「そうだね、桜は春だ」

向日葵「春夏秋!」

冬がいないな〜…なんてw

夏翔「いいじゃん!」

だから何が!?

夏翔「女子は花の名前、俺らは季節の名前だ!」

季節…

秋斗「俺、秋斗」

冬弥「俺は冬弥」

夏翔「俺は夏翔!あ、俺の名前は夏に翔って書くんだ!よろしくな!桜!」

桜「うん!よろしくね!」

冬いたわww


これが私がみんなと出会って仲良くなったきっかけ。そして、笑顔で名前を褒めてくれた、夏翔に、恋心を抱くようになるきっかけでもある。それから、向日葵と撫子を親友と呼べる仲になるの。私は2人を信じてる。あの時、手を差し伸べてくれた子達だから。思えば、私たちが親友だと言ってくれたのも、2人からだったと思う。

向日葵「私たちは親友だよね!」

桜「え?」

撫子「ふっ、そうだね!」

桜「…うん!」

だから、3年生になった今、言おうと思えたんだ。2人が大好きだから、隠していたくないって思ったから。何度も言うか考えた。でも、それでも、2人に隠し事をするのは、あまり好きじゃない。信じていたいから。

        だから


         現在

だから、

桜「私、夏翔が好き」

撫子「え?」

向日葵「え、」

伝えるんだ。

私の想いを。

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