1年目 4月16日 あ、地震だ

学年旅行も無事(?)終了しそれぞれが家に帰宅した。

「殺すぞ」

とあの後先生に言われた。

すまん。もう通報してる。



今日の日記を書き留め就寝に向かおうとした。そこで奴はきた。

ヴーという音で町中にサイレンが鳴り響く。

机の下でわかる、段々とくる揺れを肌で感じる。



揺れは1分ほどで収まった。震度4というまあまあな揺れで地震は過ぎていく。



翌朝 数人の死亡が確認された。


学校にて。

《あれ、なに...?》

栢菜の指さす先には一人の廃れた男が。

「...そら?顔死んどるぞ~?」

『ああ、かもね~。』

明らかに様子がいつもと違う。

『いや、さ。うちのクラスの谷宮いんじゃん?あいつ、死んだってさ。』

《!?》

栢菜が驚くと共にそらの頭の髪をくしゃくしゃにする。

《だめだよ?そんな顔しちゃ。みんな悲しいんだから。》

その声は涙ぐんでいた。そういや、栢菜とよく話してたな。

『地震で棚が倒れてきて、潰されて。ぐっしゃぐしゃになって。』

《...っ》

「もうやめよ。それぞれの席つこう。」

その日は、クラス全体の空気が重かった。優しすぎるそらのことだから、あまりかかわったことのない人でも、きっとつらいだろう。

なにより、栢菜は重症なほどにだろうが。


クラスにおいてある一つの花がクラス全体の空気をドロっとしたものに変えていた。

この話もまた、今後につながる。

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