留まり知らずと１人の生徒

1年目 4月11日ーこういう天気ってなんかいいー

　始業式も終わり、1週間が過ぎた。

相変わらずそらは活発で、いつだって横はライブ会場のようににぎやかだ。

「そら君、そらってどういう漢字で書くの？」

『え！？わかんないの？』

そらがニタァと笑ってくる。いや、知っとるけども。

どうせ「空」とか平仮名で「そら」とかでしょうとも。

「いやそりゃ知って・・・」

『塑羅だよ～』

「・・・！？」

なるほど、性格がすごけりゃ名前もすごいのか。

ていうか、ずっと言われっぱなしだし、こっちも仕掛けるか。。。

「そーらー君！」

『？』

「自分の名前はー●●●なんだよね～」

『とんだ漢字だなぁ！』

「お前も同じだろぉ！」

もちろんそんな漢字の名前ではないが、まともな会話ができてよかった。

いや、まともじゃないか。

『まあ、ホントは曽良なんだけどね。』

「やっぱちがうやん！何だったのさっきの漢字！？」　

『あ、そーだ。そら君じゃなくそらでいいよ～友達なんだし』

「え、あ・・・うん。」

友達、か...。初めてできたな。

友達。

その日は夕日が綺麗だった。やっぱりこの場所で見る夕日は綺麗だ。

青からオレンジから赤から。上から変わる色はビビットカラーで、鮮やかだった。

空から見た僕は、どのくらい小さいのか。ずっとそんなことかんがえてたけど、も

ういいや。

「こういう景色ってなんかいいね。」

ビビットカラーを見つめ、話しかけてみた。

4/11

今日はいい天気。はると友達になったんだよ～。

久しぶりにあの場所にも行ってきた。夕日がきれいだったんだけど、絵を描いてたら下に落っことしちゃった。まだあの下にあるのかなぁ。今度探しに行こうかな。

いや、死んじゃうか(笑）。

それにね、

明日は待ちに待った...

学年旅行！