第9話 「聖女様は絶対に許さない」

 私は、ユウタ様をみつめていた。

 傷の具合はどうか。鋭い視線を向けていた。


 そしてアイスゴーレムへと向き直る。深く息を吸う。酸素を身体に取り込む。息を整える。

 戦闘というものは、至極残酷だ。

 一瞬の油断が、人を傷つけてしまうことだってある。だから、油断をしてはいけない。



 そんな中、私は思った。




(……てめぇ、なにうちの天使に傷つけてくれとるんじゃこりゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!

 治せなかったらどうするんじゃぼけぇえええええええええええええええええええええええ!!!!!! あぁん!? 一生モンの傷になったら、責任取れんのか!!?)


 ……ふーふーふー!!


 私は、ユウタ様に傷をつけた

 怒りを抑えるので精一杯だった。


(今、ユウタ様に傷つけた)その傷が、(お前の)命を奪うことになるってことを身をもって教えてやるわあああああああああああああああああああああ!!!!!)

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