第3話 「聖女様と誤解」

 再び、昨日の洞窟へ。


(はぁ……はぁ……昨日は、誤解が解けて良かったわ! それにしても、まさか嫌われていると思っているなんてね……。って、そんなことあるわけないじゃない!!

 私は、ユウタ様一筋で……! はぁぁぁん! いけないいけない、その名前を呼んだだけで、頬が緩んでしまうわ!! 好きすぎて!!

 これはもう愛のパワーよ!! それにしても、どうしてユウタ様は嫌われているだなんて思ったのかしらね……。私は、好きだということを隠そうとして必死だというのに……)


「……ア様!」


(ユウタ様を見つめすぎたから……? 何か別の方法を考えた方が良いのかしら)


「……レア様!!」


(うーん、ユウタ様のことを考えると、頭が沸騰しそうになっちゃうから、今日の晩御飯でも考えようかしら……)


「クレア様!!」


「……ふぁい!!?」


(突然、身体が揺らされたと思ったら、ユウタ様がいつの間にか至近距離に……!!!!どうしてどうした!? あ……ダメ……! そのな綺麗なお目目でこれ以上、見つめられたらあああああああ)


「回復魔法をお願いします!」


「あ……回復。はい。す、すぐに治癒しますね。天使の歌声ヒーリング


「ありがとうございます!」


(クレア様、今日はなんかボーっとしてる……

 もしかして疲れてるのかなぁ……)

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