第2-1話 それぞれの気持ち 1

 〜栞side〜


「はぁなんでいつも伝わらないんだろう。」

 何度も好きと言っても、全て冷たい反応で返されてしまう。

「私はもう傷つくしゅうを見たくないだけなのに、、」

 私はずっと片想いをしている。小学の頃からずっと。そして最近告白をした。結構真剣に告白したつもりが、冗談だと思われてしまった。あれはいつ思い返しても辛い、だが私たちの関係が変わらなかったことが不幸中の幸いだ。そして隙を見つけては好きと伝えてはいるが全くの無意味である。どうすればいいのだろう、いつまでも考えていてもしょうがない。だから私はお昼休みに同じクラスで後ろの席にいる柊真子ひいらぎまこに助けを求めた。

「ねぇ!ねぇ!助けて!!」


 〜柊人side〜


 昼休みになり、なんでか知らないが栞がいつも作ってくれている弁当を食べていると、誰かが僕の近くに来る足音がした。

「なぁ柊人購買行こうぜ!」

 クラスメイトの広大が話しかけてきた。

「なんだよめんどくせぇな」

「いいだろ?少しぐらい!お前は今日も栞の弁当だな!よこせ!」

「あげねぇよ!わかった行くから少し待ってろ!」

 栞からもらった弁当の残りを口に放りこんで、先に行く広大の後を追った。

(ん?なんでいつも栞は弁当作ってくれてるんだろう、まぁいいか!)

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