第4話  彼等の仲




 程良い弾力。柄も知れぬ幸福感を全身に感じる。鼻腔を擽るのは、華やかな香り。温もりに抱き抱えられて、何もかもを許してしまいそうになる。これがあれば、戦いなんていう野蛮なものが世界から消えるのではとさえ思えてしまう心地良さ。


 うぅん……と、情け無い声を出しながら体の向きを変える。うん?変える?体の向きを?横に向き変えたばかりの体を上を向くように変えた。目を開けると、目が寝惚けているのか視界がぼんやりとしている。それでも映るのは、白い天井だった。


 数秒だろうか。見ているものに何の疑問も抱けず、ぼんやりとしていた。だが、寝惚けていた頭が覚醒していくにつれて明瞭になっていく。最後の記憶もフラッシュバックした。黒い死神が街を出て行き、帰ってきたところを見逃さない為に入口の傍で待っていて、それから──────




「──────黒い死神ッ!!」




 思い出した巌斎妃伽は、勢い良く体を起こした。寝転んでいたのはふかふかなベッドだった。掛けられた毛布がはらりと落ちる。着ていた服はそのままに、見覚えのない部屋で寝かされていたらしい。布団から華やかな香りがすると思ったが、部屋そのものから良い匂いが漂っていた。


 白と黒を基調としたモノトーンインテリアは、全体的にスッキリとしたイメージを抱きやすい。机にベッド、服を掛けておくハンガーラック等が置いてあり、人が生活していただろうことは伝わってくる。つまりは、今寝かされているのは他人の部屋であるということだ。


 黒い死神に会うことは出来た。しかし大して話もできないまま、気を失ってしまった。殆ど何も食べていない状況で数日過ごしていたからだ。街に来るまで乗り合いをさせてもらったが、その前から何も食べていなかった。街に着いたらどうにかしようと楽観的に考えていたのが仇となった。


 まさか肝心なところで気を失ってしまうなんて……と、若干の落ち込みを見せる。ズーンと沈んでいる巌斎はしかし、今度こそはしっかりと話をしようと心に決めた。するとそんな時、部屋のドアノブが勝手に回される。部屋主が入ってきたのだ。




「──────あれ、起きたんだ?おはよう。良く眠れたかな?」


「……おう。この部屋はアンタのだよな?ベッドとかも。使わせてもらって悪いな」


「あはは。いいよ。良く眠れたなら何よりだよ。それよりお腹減ってるでしょう?お粥作ってきたから食べてくれると嬉しいな」


「すんすんっ……やっべ、めっちゃ良い匂いすんじゃねーかっ!」




 部屋に入ってきたのは、巌斎と同じ金髪の絶世の美貌を持つ少女だった。部屋に入ってきた瞬間、モノトーンな部屋に彩りが追加されたように感じる。これを美人と言うんだなと、速攻で察した巌斎。彼女も整った顔立ちをしているが、女として……可愛さという面では彼女には並び立てないと感じた。


 目を覚まして起き上がっている巌斎を見た絶世の美少女は、目を丸くしたがすぐに微笑みを浮かべた。その破壊力たるや、同性の筈の自分がついつい目を逸らしてしまうだけのものを内包している。まさに魔性。見ているだけで引き摺り込まれてしまいそうになる。


 そうして美貌だけでドギマギしている巌斎の膝上に、お盆ごと小鍋を置いた。蓋を開けると湯気が美味しそうな匂いと共に舞い上がって顔に掛かる。中身は卵粥だった。空腹で倒れたのに、いきなり肉やら何やらを詰めるのはいけないと考慮して、食べやすくて消化に良いお粥にしたのだ。


 渡されたスプーンを使ってお粥を掬い、息を吹き掛けて熱すぎる熱を程良くなるまで冷ます。そしていただきますと言ってから口の中に入れて咀嚼すると、ふんわりとした控えめながら、しっかりとした味わいが口内に広がった。




「うんっ……まぁぁ……っ!」


「ふふ。良かった。僕ってそんなに料理に自信があるわけじゃないから心配だったんだ」


「いやいや、これマジでうめーよ!ホントに助かるぜ!」




 ここ数日食べられなかった分を埋めようとするが如く、口いっぱいに頬張ってお粥を食べた。美少女はベッドの近くに椅子を持ってきて座り、一心不乱に食べている巌斎を微笑ましそうに眺めていた。僕っ娘かよ……っ!と、食べながら衝撃を受けた巌斎は、チラリと横目で見る。


 線が細く、儚さがある絶世の美少女。睫毛も長く、唇の色も健康的で艶やかに映る。目は二重でぱっちりとしていて大きく見え、肩に掛かるくらいの金髪は、自身のものとは違って爛々と輝いているようにすら感じてしまう。まさに女の子としての魅力をこれでもかと詰め込んだ芸術。


 胸は小さめのようだが、背丈もそんなに大きくないし、声も澄んでいて聞き心地が良い。そんな美少女が自身が寝るベッドの傍で椅子に座り、微笑みながら眺めているとなるとなんだか緊張する。その緊張を誤魔化すように、小鍋の中のお粥を食べ続けた。そうして数分後、見事完食した巌斎は、コップ1杯の水を飲んで落ち着いた。




「卵粥、ホントに美味かったし助かった。ありがとう。私は巌斎妃伽だ」


「いえいえ。喜んでもらえて良かったよ。僕は天切虎徹あまぎりこてつだよ。よろしくね」


「よろしくな!しっかし、女なのに随分と男みたいな名前つけられてるんだな。失礼なんかも知んねーけど」


「……?あぁ、僕は女じゃなくて男だよ」


「………………………………………………は?」


「だから──────僕は男だよ?」




 聞き間違いか?と思って耳の穴をほじってもう一度聞いた。だが天切は同じ事を言う。男であると。いやいやいや、そんなはずがない。どこからどう見ても、絶世の美少女だろう。女である自分よりも明らかに女の子していて美しい限りではないか。そんな天切が男だと?生まれてくる性別を間違えているとしか言えない。


 斜め上な展開に、巌斎は呆然とした。そんなことあるのか?どう考えても、声を聞いても男ではなく女にしか思えない。それが伝わってしまっているのか驚きを露わにする巌斎に、口に手を当ててクスクスと笑った。仕草1つで大変画になる。それにクスリと笑った時の笑みが少女のそれだった。


 こんなに可愛い男が存在するのか……と、ちょっとした人間の神秘を目にしながら、あっ……と声を出した。目の前の男が女の見た目をしている事に気を取られてしまっていたが、自分には目的があったのだ。邂逅した黒い死神。あの彼とまだ話が終わっていない。




「なァ天切さんよ。私は誰に運ばれてきたんだ?」


「あの黒い死神様だよ」


「やっぱりか!……っていうか、此処はアンタの家なんだろ?黒い死神とどういう関係なんだ?」


「僕?僕はこの下の階でBarバーを開いているんだ。つまりバーテンダー兼店長ってわけ。黒い死神は僕のこの店を懇意にしてくれているんだよ」


「マジか……」


「ふふっ、マジだよ。だから昨日はビックリしたよ。夜に今日の店の準備をしてたら、彼が来て君を預けていったんだもん。診療所はこんな時間にやっていないから、少しだけ面倒を見てくれないか……ってね」


「それは……迷惑掛けたよな。悪い……」


「良いさ。なんたって黒い死神のお願いだし、流石に女の子を外に放り出しておく訳にもいかないからね」




 運んでくれたのは、やはりのこと黒い死神だった。残念ながら天切は黒い死神ではない。繋がりはあるが、本人ではないのだ。それには巌斎も気がついている。うっすらとだけ覚えている、腕の太さや体格、そして背丈が違うのだ。声を聞いていないのでそこら辺の判断はつかないが、彼ではないことは確かだ。


 しかし、巌斎は良いことを聞いたと思った。このバーに黒い死神が良く訪れると言うのだ。天切がバーテンダーと兼任して店長をやっているというのは意外だったが、結果は良好だろう。つまりは、この店で待っていればいずれは彼に接触することができるということになる。


 今度こそは逃がしたくない巌斎は、温かな食事を取ってエネルギー補給を済ませた体をベッドから出て立ち上がった。椅子に座っている天切が見上げながら首を傾げる。それすらも可愛いと思いつつ、天切に向けて頭を下げた。




「天切さん!私をここで働かせてくれ!少しの間で良いんだ!黒い死神に会って、今度こそ今回のことも合わせてしっかりと礼を言って、頼みたいことがあるんだ!」


「働きたい……か。それと、その黒い死神に頼みたい事って何かな?差し支えなければ教えて欲しいな」




「私は──────黒い死神の弟子になりたい」




「──────へぇ。弟子ねぇ……」




 働きたい理由は、黒い死神が訪れるまでここで網を張って待っていたいということと、この街に来るまでに路銀を殆ど使ってしまって金が必要なこと。断られればそれまで。今度は違う店に頼み込んで働かせてもらうだけだ。ベッドも借りて食事も貰ったのに、無理に働かせてくれとは、図々しくて言えない。


 頭を下げる巌斎に、天切は目を細めている。見られていない事を良いことに、先程まで浮かべていた柔らかな微笑みは冷たさを孕むものへと変わっていた。彼は巌斎という人間を計っているのだろう。どんな存在なのか、何が出来るのか。目的のために手を伸ばし続けることが出来るのか。


 酒の店を開いているので、多くのお客と接する機会がある。それで鍛えられた人を見る目というのが、天切虎徹には備わっていた。返事があるまで頭を下げ続ける巌斎に、本気の気持ちが伝わったのか、表情に出ていた冷たさが消えて、元の優しい笑みに戻った。




「──────いいよ。君をこの店で雇ってあげる」


「本当か!?」


「うん。取り敢えずどのくらいの期間働くのか分からないから、働いた分だけ給料が出せる時給制にするね。仕事内容は主にウェイターかな。お客さんの注文を聞いて僕に伝えて、僕が用意したものをそのお客さんのところに持っていってよ。部屋については余ってる所があるから使ってもいいよ。ということで契約内容は、3食付きの住み込みアルバイトかな?」


「マジか!?そこまでしてくれんのか!?是非頼む!」


「ふふっ。はい、任されました。黒い死神から渡された乗りかかった船だからね。当面の生活が安定するまでは面倒を見てあげるよ。ちょうど1人ウェイターが欲しいなーって思ってたんだ。期待してるからね?」


「うっし、任せなッ!」




 許可を貰うことが出来た。アルバイトは何回かやったことがあるので初めてではない。少しは使える筈だと思いつつ、巌斎は勢い良くガッツポーズをした。しかし、まさか3食付きで寝床まで与えられるとは思いもしなかった。正直金が殆ど無いので大助かりだ。運が良いと言っても良いだろう。時には空腹で倒れてみるもんだと思った。


 その後、巌斎は天切に使っても良い物置になっていた部屋に案内され、好きなように使ってくれて良いという言葉を貰った。早速部屋を片付けると、今度は店で雇った人に提供する服の試着だった。スカートではなくパンツスタイルにして、ぴっしりと決める。女の子が着るヒラヒラしたものよりも、きっちりとしたものの方が巌斎には似合っていた。


 170センチと、女にしては背が高い巌斎にも合うサイズが合ったのは良かった。そこまで来るとメンズの服なので豊満な胸が詰まって少し苦しいが、我慢できない程ではないので後程違うサイズを用意してくれるという。店が開かれるまでの間にやることを頭に入れてから、巌斎の初勤務が開始した。



















「──────マカダミアナッツ1つな。アンタは生ハムだったな。あいよ、ソーセージの盛り合わせと牛すじ煮込み。熱いから気をつけろよ」


「巌斎さん。次は3番の人にこのお酒をお願いね」


「おう!」




 夜。朝は開店しておらず、日が暮れてから開く天切虎徹の店『BLACK LUCK黒い幸運を』。そこでは巌斎がウェイターとして働いていた。基本的にお客はそう多くない。人気が無いのではなく、隠れた名店なのだ。偶然見つけた者達がお得意様となることで客足となり、その者達からの紹介が無ければ入れない。


 もしくは店長である天切が特別に許可した者でないと入れないのだ。つまりは会員制だ。酒の質も良く、料理は絶品なのだが、天切1人で運営したので手が足りない。そもそも、忙しなく動いていくよりも、ゆったりとした時間を過ごしてもらえるように、客に選んでもらい、客を選ぶのだ。


 要はそこまで忙しくはならない。でも人が来ない訳ではないから巌斎が暇になることはなかった。配置されているテーブルの番号を覚えておいて、天切からパスされる料理や酒を運んでいく。口調が少し荒々しいが、客達はそんなことは気にせず、巌斎の整った顔立ちや服の上からでも分かるプロポーションに気を良くして、静かに飲んでいた。


 要領が良いのか、最初こそ慣れない動きをしていた巌斎だったが、次第にコツを掴んでいき、今ではすっかり慣れた動きをしている。言わなくても客が帰った後の食器を下げることや、テーブルを拭くことまでやってくれたので、天切としてもとても助かっていた。そうして客を捌くこと数時間、飲んでいた客が取り敢えず全員出たところで、新しい客が入ってきた。




「おう、いらっしゃい!好きな場所に座っ……て……」




「……誰も居ない時だったか」


「あ、龍已りゅうや。いらっしゃい。今日は来ないのかと思ったよ」


「少しゴタつきがあったからな。酒と肴はいつものを頼む」


「はーい」




 カランコロン。扉に付けられたベルが鳴る。来客だと、対応しようとそちらを向いて挨拶をする巌斎は、動きを止めて固まった。入ってきたのは男だった。背は180と少し高いくらいだろうか。170の自分が見上げる形になる。黒いシンプルなパンツに黒のTシャツ。そして黒いジャケットを着ている。


 髪は短めで黒色。瞳は美しい琥珀色をしている。視線は鋭く切れ目、表情は一切の無だった。顔立ちはそれなりに整っている。そんな男に、天切は和やかに話し掛けた。基本的に客にはいらっしゃいとしか言わず、話し掛けられたら返す程度だったのに、自分から話し掛けるのは初めてだ。


 入ってきた男は慣れたように店内に入って入口から一番近いカウンター席に座った。すると、いつもの……としか言われていないのに、天切は勝手知ったるように酒と小盛りのサラダを出した。ついでにそこへ枝豆を出せば、男は無表情を崩すことなく首を傾げた。




「枝豆はまた後で頼むつもりだったが?」


「今日は枝豆の気分なんでしょ?僕にはお見通しっていつも言ってるじゃん」


「……外れる日が無いな」


「当然でしょ?龍已と僕の仲じゃないか」




 2人の間に親しい者同士の柔らかな雰囲気が漂っている。男は最初からずっと無表情ではあるが、声が柔らかい。天切も、ずっと楽しそうに会話をして微笑みを絶やすことは無かった。そんな2人が会話する光景を、巌斎はただ眺めているしかなかった。間に入れる空気じゃないとか、そういうことではない。


 巌斎の背中は今、冷や汗で濡れていた。いや、背中だけでなく顔にも掻いていることだろう。男が入店して、琥珀色の瞳と目が合った瞬間、言葉にできない何かを感じ取った。つい最近襲ってきたモンスターとも違う、恐ろしいナニカだった。人の形をしただけの怪物でも見て、対峙している気分にさせられた。


 会話を楽しんでいるところ悪いと思いつつ、巌斎は早足でカウンターの裏に入って天切の腕を掴み、後ろへ下がって声量を落としながら会話をした。顔を寄せて、できるだけあの男に聞こえないように。




「天切さんよ。あれ、誰だ。何モンだ」


「ん?何で?」


「あれは……ヤバイ。今まで会ってきた中でも絶対にヤバイ奴だ。立ち姿とか、服の下の筋肉やらはもうこの際度外視すっけどよ……アレは──────クソ強ェ」




 巌斎は見抜いた。故郷で男達と殴り合いの喧嘩をし、その全てに勝ってきたからこそ、相手の力量がある程度だが掴めるようになっていた。黒い死神の力量は、1度目の時が死にかけていて、2度目の時は寝惚けて空腹もあったので頭が働かなかった。しかし今は違う。しっかりと頭は働いているし、腹も膨れている。だから解る。カウンターに座って酒を飲む男は……尋常じゃなく強いと。


 それを教えられた天切は、クスクスと笑いながら知ってるよと言った。掴んでいる巌斎の手をやんわりと外し、カウンターの方に戻って巌斎に見えるように男の横側にズレる。無表情の男は酒の入ったグラスを持ちながら、彼女の方へ目を向けた。




「紹介するね。彼は黒圓龍已こくえんりゅうや。僕の古くからの友人であり、親友だよ」


「……紹介された通り、黒圓龍已だ。虎徹の店の新しい従業員だな。これから何度も顔を合わせるだろう。よろしく頼む」


「……巌斎妃伽だ。……よろしく」




 見ただけで強いと、それも明らかに集会所に居たどの狩人達よりも強いと察した巌斎は、緊張で震える拳を後ろに隠し、ごくりと生唾を呑み込んだ。黒圓龍已と名乗った彼は、巌斎の気持ちを知ってか知らずか視線を切り、静かに枝豆やサラダを口にしながら酒を飲んでいた。






 お世話になっている天切虎徹の親友、黒圓龍已。まだ名前しか知らない男の醸し出す雰囲気に、巌斎は人知れず圧倒されていた。







 ──────────────────



 天切虎徹あまぎりこてつ


 見た目は絶世の美少女ながら、性別は男。Barである『BLACK LUCK黒い幸運を』の店長兼バーテンダーをしている。今回、黒い死神から巌斎を預けられて面倒を見ることになった。


 女の子に間違えられて話し掛けられることが最も多い。





BLACK LUCK黒い幸運を


 天切虎徹が開いている、特別な会員制を取ったBar。値段は高めだが、それに見合うだけの酒の質と料理の美味さを誇るので、リピーターは多く、やって来るのは常連客。





 黒圓龍已こくえんりゅうや


 全体的に黒い服を着た男。身長182センチ。黒い短めの髪に、切れ目で琥珀色の瞳。絶世ではないが、顔立ちは整っている。イケメンというよりも、寡黙で整っている顔立ち……というタイプ。


 巌斎が自身に対して警戒心を抱いていることを気配で察知しているが、害に成り得ないので酒を飲んでいる。天切虎徹の古くからの友人で親友。かなりの頻度で店に訪れる。





 巌斎妃伽


 空腹でぶっ倒れたところを黒い死神に運ばれ、天切虎徹の家兼Barで保護された。またお礼を言いたいのと頼みが黒い死神にあるということで、アルバイトとしてウェイターをする事になった。


 初めて会う黒圓に、尋常じゃない力の差を感じ取った。つい警戒を強めてしまうが、相手がそれを察しているということに気がついていない。




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