49. 終業式
「いってらっしゃい!」
『いってきます。』
今日は終業式。赤点の教科はなかったので思いっきり夏休みを楽しめる。頑張ってよかった。
「美蘭、おはよー!」
「おはよ!」
「明日から夏休みだね!」
「ね!楽しみ。」
「私、部活多いけど休みの日遊ぼ!」
「遊ぶ!海もBBQも楽しみすぎる。」
「だね!部活頑張ろ。」
「頑張ってね!」
結衣は部活があって大変そう…。
「今日は、掃除して、終業式して、成績表渡して終わりだな。まずは、掃除から。分担場所に移動してやってくれ。」
『はーい。』
掃除をしに空き教室へ行く。
「結衣、ほく知らない?」
「え、分かんない。北斗も私たちと一緒のとこ担当でしょ?」
「うん。ちょっと探してくるね。掃除してても休んでてもいいよ。笑」
「じゃあ、休んでるね。笑 いってらっしゃーい。」
ほくを探しにいく。
大体目星は付いている。
「いた。」
昇降口の近く。
ほくがいつも告白されてる場所。
「あの、連絡先だけでも交換してもらえないですか?」
「すみません。無理です。」
付き合ってるのがみんなに知られてからも関係なく、ほくは告白されてる。夏休み前になって余計に。
「あ、美蘭。」
ほくが私に気付き名前を呼ぶと、告白した女の子は急いで逃げて行った。
「美蘭ちゃん、お迎えに来てくれたの?」
「早く掃除手伝って。」
「ごめんごめん。寂しかったよね。」
「寂しくないから。」
ほくに肩を組まれ、ほっぺをつままれる。
「ねぇ、やめて。」
「美蘭ちゃん不機嫌。」
「ほく、みぃもさっき告白された。」
今日、私も他のクラスの男の子に告白された。
「は?嘘でしょ?」
「本当。」
「誰?」
「分かんない。他のクラスの人。」
「何告白されてんの?そいつ美蘭は俺のだって知らないのかな?」
「さぁ?」
「断ったよね?」
「もちろん。」
「はぁ、まじで美蘭モテすぎ。最近よく告白されてない?」
「ほくの方がされてる。」
「はぁ。まじで男と話さないで。」
「ほくだって話してるじゃん。えっちしよとか言われてさ。」
「…ごめん。」
「ほくはみぃのものなのに。みぃとだけえっちするのに。」
「ねぇ可愛い…。美蘭ちゃんも俺だけでいいからね?」
「うん。」
「はぁー。やば。帰ったらえっちしようね?」
「気が向いたらね。早く行こ。結衣待ってる。」
急いで結衣がいる教室に戻る。
「結衣お待たせ。」
「お帰り。北斗どこ行ってたの?」
「ほくは、告白されてた。」
「すみません。」
「今週だけで何人に告白されてるわけ?すごすぎでしょ。」
「最近多いよね。」
「美蘭と付き合ってるって知ってるくせに告白してくる人はマジでやばい。」
「本当にね。」
「美蘭も告白されてるんですけど。相手やばいやつだから埋めていい?」
「やめて。もう早く掃除しよ。」
急いで掃除をする。
「終わった。教室戻ろう。」
「うん!」
掃除が終わって教室に戻る。
「みんな揃ったな。終業式始まるから体育館に移動してくれ。」
『はーい』
「美蘭いこー!」
「うん!」
体育館に行き、体育館の1番後ろに座る。
「美蘭、隣きて。」
「はいはい。」
結衣とほくに挟まれて座る。寛太も結衣の隣に座った。
「ほく、保健室行かない?」
「体調悪い?」
「いや、退屈だから。」
「だめ。」
「じゃあ、空き教室は?」
「保健室がダメとかじゃないから。笑 ここから出ることが問題なの。笑」
「じゃあ、とんとんして。」
「寝ようとしてる?笑」
「うん。」
「だめ。」
「えぇ。」
とんとんしてもらえないけど、ほくにもたれかかって寝る体勢に入る。
「早くとんとんして。」
「無理。」
「寝たいのーーー。眠いのー。」
「だめ。」
「してくれたら、何か一つ言うこと聞いてあげる。」
「えぇ。それは迷う。」
「北斗くんお願い。」
「いいよ。」
「即答。笑」
結局とんとんしてくれた。
「美蘭、起きて。」
「ん。」
いつの間にかほくの膝の上で寝てた。1番後ろに座っててよかった。誰にもみられてない。
「ねむ。」
「起きて。教室戻るよ。」
「はぁい。」
爆睡してたみたい。
「じゃあ、成績渡すぞー。名前呼ばれたら取りきて。」
『はーい。』
数学、大丈夫だよね…?
「次、二宮。」
「はい。」
「あとは数学だな。」
「はい…。」
成績表を開いてるみると、数学が5段階中3。それ以外は5だった。
数学頑張ろう…。
「はい。じゃあ、これで終わります。夏休み羽目外しすぎるなよー。」
『はーい。』
学校が終わった。もう夏休みだ!!
「美蘭、夏休み空いてる日送って!」
「はーい!美蘭大体空いてるけど…。笑」
「そうだね。笑 一応送って。笑」
「うん!笑」
「美蘭ちゃーん!呼ばれてるよー!」
「ん?あ、はーい!今行くね!」
結衣と話してると、理沙ちゃんに名前を呼ばれる。
「美蘭ちゃん、この子が呼んでる。」
「あ、こんにちは。どうしました?」
男の子に呼ばれた。誰だろう?
「あの、二宮さんちょっといいですか?」
「はい。」
男の子に連れられ、人気の少ない場所へ。
「二宮さん、俺二宮さんのことが好きです。よかったら付き合ってくれませんか?」
「えっ。あっ、ありがとうございます。でも、ごめんなさい。彼氏いるので。」
「そうだよね。ごめんね。ただ伝えたくて。」
「ありがとうございます。」
告白された。気まずい雰囲気になってしまうから、こういうの苦手なんだよね…。
「あ、美蘭帰ってきた!」
「ただいま。」
「何だったの?」
「あ、なんか、お話した。」
「なにそれ。笑 あ、ねぇねぇ、BBQ理沙ちゃん達も一緒にすることになった!」
「そうなの!楽しみ!!」
夏休み楽しみなこといっぱいで嬉しい。
「あれ、ほくは?」
「消えた。」
「また告白されてるでしょ。もう先帰ろ。」
「あ、私今日部活ないから一緒に帰れるよ!」
「本当!帰ろ!」
もう、ほくなんか置いてきぼりにしてやる。
「ねぇねぇ、海、来週行かない?」
「うん!みぃとほくは空いてるよ!」
「よかった!やばい楽しみすぎる。」
「ね!勉強頑張れる!」
「夏休みなんだからしなくていいよ。笑」
「ほくにさせられるの…。」
「そういうことか…。大変。」
結衣と一緒に帰っていると、
「美蘭!!待って!!」
後ろからほくに名前を呼ばれる。
「ねぇ!なんで先行くの?」
「どうせ告白されてたんでしょ。」
「そうだけど…。怒ってる?」
「別に。」
「絶対怒ってるじゃん。」
「北斗、告られすぎなんだよ。」
「えぇ。俺のせい?」
「そうだよ。笑」
「えぇ。」
「まぁ、私こっちだから、後は2人で帰ってね。」
「結衣、またね!」
「うん!」
結衣が帰ってしまった。
「美蘭、ごめんね?」
「やーだ。」
必死に謝ってくる。
「ただいま。あれ、ママいない。」
帰ってくるとママはいなかった。お昼ご飯作らなきゃ。
「美蘭ちゃんー、まだ怒ってる?」
「怒ってない。」
「絶対怒ってる。」
ほくが料理をしている私の後ろから抱きついてくる。
「ねぇ危ないから離れて。」
「無理。許してくれるまで離さない。」
「はいはい。もう許すよ。」
「ほんと?」
「うん。ほくのせいじゃないしね。」
「よかった。」
「ねぇ!許したでしょ。離れてよ。」
許したのに、離れてくれない。
「ねぇ、くすぐったい。」
ほくがほっぺとか耳とかにキスしてくる。
「みぃ、っ、ちょっとやめて!!笑」
ほくの方を向いて、くすぐる。
「ねぇ、くすぐったい!笑」
床に座っているほくの上にまたがり、くすぐり続ける。
「みぃ、もうストップ。」
ほくに強くハグされて身動きが取れなくなってしまった。
「みぃ。いい加減にしなさい。」
「はぁい。」
ほくにキスされる。
「みぃ、今日どんなやつに告白されたの?」
「誰かわかんない人。」
「背は俺より高い?」
「2人ともほくより低かったよ。」
「え、2人…?」
「うん。」
「1人じゃないの?朝、告白されたって言ってた。」
「その人と、ほくが告白されてる間に呼び出されたの。」
「ねぇ、聞いてないけど。」
「うん。今言った。」
「どこで告白されたの?」
「なんか、静かなとこ。」
「呼び出されて着いて行ったの?」
「うん。」
「ダメだって。何されるか分かんないよ?」
「ほくだって、女の子に着いて行ってるでしょ。」
「俺はいいの。でも、美蘭は女の子なんだから。襲われてもいいの?」
「やだ。」
「でしょ?着いて行っちゃだめ。」
「はぁい。」
「ちゃんと聞いてる?真面目に話してるんだからね?」
「はいはい。」
「もう、心配すぎるんだけど。男はみんな性欲の塊なんだからね?」
「はい。」
ほくに説教された…。
「みぃ、俺心配すぎるんだけど。何もされてないよね?」
「うん。されてないよ。」
「ねぇ、再現して。まず、呼び出されて、何て言われたの?」
「んー、ちょっといいですか?みたいな」
「それで?」
「廊下の奥の方に連れてかれて、そこで告白された。」
「なんて言われたの?」
「ねぇ、そんなの細かく覚えてないから。笑 もういいでしょ。」
「好きですって言われたの?」
「そうだよ。」
「2人とも?」
「うん。」
「なんか、身体に触られたりした?」
「してないから。笑」
「はぁ。もう無理。心配すぎる。」
なんか再現させられた。
「もうご飯作らせて。」
「俺もやる。」
「ありがとう。」
ほくと一緒にお昼ご飯を作った。
「ごちそうさまでした!」
ご飯を食べ終わり部屋に行く。
「みぃ、今日言うこと聞いてくれるんだよね?」
「え、なにそれ。」
「言ってたじゃん!終業式寝かせてくれたら、言うこと聞いてくれるって。」
「あ、忘れてた。何がいいの?」
「えっちしよ!」
「変態…。」
「いいでしょ?」
「いいよ。」
「やったー!」
すごく喜んでる。
「ねぇ!ばか!3回もしないでよ。」
「ごめん。まじで止まんなかった…。」
結局、3回もした…。体力ありすぎでしょ。
「みぃ、ごめんー。」
「もうしばらくしなくていい。」
「え?無理だよ。するよね?夏休み、一日中一緒にいるんだよ?」
「こんなん毎日してたら、みい死ぬ。」
「えぇ。しないと俺が死ぬ。」
「ばか。」
「みぃが可愛すぎて無理。とまんない。」
「もう。とりあえず寝かせて。寝る。」
「はい。寝よっか。」
夜ご飯までずっと寝てた。
お風呂入った後も映像をみてすぐ寝た。
「みぃ、おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
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