24. 仲直り
「結衣、今ちょっといい?」
「…うん。」
次の日学校に行き結衣に話しかける。2人で空き教室に来た。
「結衣、今まで北斗のこと黙っててごめんなさい。これからはちゃんと言うようにするね。」
「うん。こちらこそごめんね。昨日帰って反省した。私も美蘭の立場だったら心配かけたくないって思うと思う。ごめん。」
「結衣は謝らないで。美蘭が悪いの。」
「もう。笑 二人とも謝るのやめよっか!笑 これからもよろしくね、親友!」
「うん!!!結衣ありがとう~~泣」
「泣かないでよ。笑」
「もう結衣と一緒に遊んだり話したりできなくなるかと思った…。」
「そんなことあるわけないでしょ!笑」
「よかった…。」
「そろそろ、教室戻ろ。」
「うん!」
結衣としっかり仲直りできて良かった。
「美蘭、お昼食べよー!」
「うん!」
お昼になり、また4人で屋上に行く。
「お前ら仲直りしたみたいで良かったな笑」
「ご心配おかけしました。笑」
「美蘭、北斗と喧嘩してそのあと結衣とか。笑 次はもしかして俺と?笑」
「美蘭と寛太はしないでしょ。笑」
「美蘭もしない気がする笑」
「しないか。笑 したら俺北斗に殺される。」
「もちろん。」
「怖っ。」
やっぱり4人で食べるのが一番楽しい。仲直りできて本当によかった。
「美蘭、高校生で好きな人と一緒に住んでるってめっちゃいいね。羨ましい。」
「確かにそれめっちゃいいな!しかも付き合ってるしな。」
「うん。嬉しい。」
「お前ら…、くそいいなそれ…。一日中…」
「寛太、それ以上喋るな。」
「そうだよ!美蘭の前で変な話しないでよ。」
「え?どうゆうこと?」
「美蘭、聞くな。」
ほくに耳を塞がれる。寛太何を言おうとしたんだろう。
「寛太、変態。」
「ほんとにな。うちの美蘭ちゃん純粋なんだからやめてくれる?」
「もう、何言ってんの。笑」
「悪かったって。笑」
「北斗も美蘭を汚さないでね。」
「え、俺も?」
「そうだよ。」
「無理だよ。」
「え、もう…?」
「いや、ヤってないけどさ。」
「ちょっと、ほく…!」
もう、ほくが結衣に変なこと言うから恥ずかしい。
「俺マジで大切にしてるから安心して。」
「まぁ、北斗なら安心かな。」
「ねぇ、ほく恥ずかしいからやめてよ。」
「ん、ごめん。」
「2人ともラブラブですな。」
ほくがストレートに気持ちを言ってくれるのは嬉しいけど、2人の前だからすごく恥ずかしい。
「もう、そろそろ教室戻ろっか!」
「おー。」
教室に戻り、席に着く。次の授業は苦手な数学だ。
「美蘭ちゃん、テスト勉強してる?数学苦手だよね?」
「一応してるけど、数学全く分かんない…。」
隣の席の亮太くんに話しかけられる。亮太くんも入学してすぐのテストで数学が追試だったなぁ。
「俺も数学全く分かんないんだよね。赤点になるかも…。」
「私も怖すぎる。ちゃんと勉強しなきゃだね。」
「今度、一緒に勉強しない?」
「いいね。みんなでやろう!」
「あ…。うん。そうだね!」
また、みんなで勉強会やりたいな。
「美蘭、はい。」
「えっ、ほく、ありがとう!」
亮太くんと話しているとほくがミルクティーをくれた。購買で買ってきてくれたみたい。
チャイムが鳴る。
「はい、じゃあ数学始めます。」
『お願いします。』
先生の話を聞いてるけど数学はやっぱり難しい。
「今日はここまでです。しっかり復習しておいてください。」
『ありがとうございました。』
やっと終わった。後半分からなすぎてずっと、ぼーっとしてた…。
「美蘭ちゃん、めっちゃぼーっとしてたね。笑」
「えっ、見てたの?恥ずかしい。全く頭に入ってこなかった…。」
亮太くんに見られてたみたい。
「俺も全然分かんなかったから大丈夫。」
「よかった。笑」
5限の英語も受け、帰りのホームルームが終わり、やっと帰れる。
「美蘭、帰ろ。」
「うん!」
「あ、美蘭ちゃんばいばい。」
「亮太くん、ばいばい!」
数学の授業、全く分かんなかったから家でしっかり復習しないと…。
「ほく、今日の数学全然分かんなかった。」
「帰ったら教えるよ。」
「うん。ありがとう。」
「美蘭、数学赤点かもしれない…。」
「それだけは勘弁して…。」
「数学嫌い…。」
家に着き、すぐに勉強を始める。ほくがいなかったらきっとこんなに勉強できてないな。
「みぃ、この問題解いてみて。」
「分かった。」
数学の問題を解こうとするけど、全然分かんない。
「美蘭さん?起きてる?」
「んー。」
「分かんない?」
「うん。」
「ここは、この公式を使って解いて。」
「うんー。」
「聞いてる?」
「うんー。」
「聞いてないよね。起きて。」
「起きてるけど、分かんなすぎてやりたくない。」
「やらないともっと分かんなくなるよ。」
「えぇ。」
ほくの説明聞いても眠くて頭に入ってこない。もうやりたくない。
「あっ。」
「どうした?」
「ほく、ちゅーしよ。」
「え?今?」
「うん。」
「ん。」
ほくが軽くキスしてくれた。
「はい、やるよ。」
「違う。もっと深いやつ。」
「だめ。数学やらなくなるでしょ。」
「だって今日してくれるって言ったじゃん。」
「言ったけど。夜ね。」
「今。」
「みぃ、勉強やめさせようとしてるだろ。」
「…ちがうもん。」
「勉強するよ。」
ほくに、勉強やめさせようとして言ったけど、バレてた…。でも、もう勉強したくない。
「ほく、ちゅーしよ?」
「ダメ。」
「お願い。」
「無理。」
「ほくとちゅーしたい。昨日みぃが我慢したんだらか、今日はほくが我慢してよ。」
「うるさ。」
「わっ」
床に押し倒された。昨日みたいな深いキスをされる。
「んっ。ほくっ…。」
「美蘭ちゃんおべんきょー向いてないね。」
「ん…。」
「可愛い。」
「ほく…」
「舌動かせる?」
「こう…?」
「ん。じょーず。」
ほくが頭を撫でてくれる。
「はい、終わり。」
「…うん。」
「みぃ、顔真っ赤。笑」
「見ないでよ…。」
「ちゃんと数学勉強してください。笑」
「勉強したくないんだもん。ほくとずっとちゅーする。」
「無理。俺の理性もたない。」
「…ほく。」
「ん?」
「他の人ともさっきみたいなキスした?」
「…うん。」
やっぱり、他の人達ともしてたんだ。分かってたけど、嫉妬してしまう。
「そっか…。」
「ごめんね。」
「うん…。みぃにはもっと深いやつがいい。」
「うん。」
「今して。」
「また、明日ね。」
「やだ。他の人たちだけずるい。」
「明日するから。俺、マジで襲うよ?」
「今日がいい。」
「今日はダメ。」
「明日するなら今日でいいじゃん。」
「もう、分かったから。」
ほくにキスされる。さっきよりも深くて長い。
「ほくっ…」
「んー。きもちーね。」
「んっ。」
さっきとは比べ物にならないくらい、大人なキス…。
「やっ、ほく。」
「んー?」
「手っ…。」
ほくが服の中に手を入れてきた。ほくの手が冷たくてビクッとしてしまった。そのままお腹を触られ、その手が胸に。
「ほくっ…。」
「なーに。」
「もう、勉強する…。」
「ふっ。しようか。笑」
ほくだから全然嫌じゃなかった。でも、すごく恥ずかしくて、途中で止めてしまった。
「ほく、さっきはごめん。わがまま言って。」
「うん。嫉妬しちゃったのね?」
「うん…。」
「もうダメだよ、あんなこと言ったら。俺、本当に襲うからね。」
「うん…。」
「じゃあ、勉強しよっか。」
ほくに謝り、勉強を再開する。わがまま言い過ぎちゃった。
「2人ともご飯よー!」
1時間ほど勉強したところで、ママに呼ばれる。
『いただきます』
「2人とも、テスト勉強もう始めてるの?」
「うん。数学が全然分からないけど。」
「ママも数学苦手だったなぁ。」
「俺が高校の時よく教えてたよね。笑」
「そうなの?パパ数学得意だったの?」
「いや、ママに教えるために必死に勉強してた。」
「なにそれ。笑 ママのこと好きすぎじゃん。笑」
「実紅さん愛されてるね。笑」
「でしょ。笑 北斗も美蘭に教えてあげてね…。赤点心配すぎるから…。」
「分かった。笑」
ママとパパは高校から付き合ってたから、よく高校の話も聞くけど、ずっと仲良しですごいなぁ。
「ご馳走様でした。美蘭、勉強するぞー。」
「はぁーい。」
「2人とも頑張ってー!」
ご飯を食べ終わり、また勉強をする。
「解けた。」
「お、正解。」
「やったー!!」
「頑張ったね。」
「うん。嬉しい。」
ほくに何回も説明してもらい、分からなかった問題が解けるようになった。良かった。
「今日は、終わろっか。」
「うん!やったー!」
今日は3時間くらい勉強できた。疲れて2人でベッドに寝転がる。
「ほく、いっぱい教えてくれてありがとう。」
「うん。赤点取らないでね。笑」
「頑張る…。そうだ、勉強会またみんなでやろうって言われたんだけど、みぃ数学ギリギリだから、ほくと2人だけでやったほうがいいかな…。」
「誰がいるの?」
「わかんない。今日、亮太くんに一緒に勉強しようって言われただけだから。前と同じメンバーじゃないかな?」
「それ、2人で勉強しようってことじゃないの?」
「えっ、そうなのかな?」
「分かんないけど。話してるの見たけど、亮太、みぃのこと好きそうだし。」
「え!?違うでしょ。」
「みぃが鈍感なだけ。」
「えぇ。」
「俺、みぃが男と話してるだけで嫉妬しちゃう。どうしよう。昨日も今日も。俺、学校でずっとみぃにくっついてよっかな。」
「やめて。笑」
ほくが嫉妬してくれて嬉しい。
「美蘭ちゃん可愛すぎるから心配なの。」
「心配しなくても、大丈夫だよ。美蘭こそ、ほくいっぱい告白されてるから心配なんだけど。」
「えぇ。俺、美蘭ちゃんしか見てないのに、伝わってないの?」
「伝わってるけど心配なの。みぃのほくなのに他の人もほくのこと好きなんだもん。」
「なんなの。可愛すぎ。」
おでこにキスされる。結衣が言ってたけど、やっぱり家でも一緒にいれるのは幸せだなぁ。
お風呂に入り終わり、映像を見る。明日もなんともないみたい。良かった。
「おやすみ。」
「おやすみ。」
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